ホイールを車体に装着する役割があるハブボルトは、経年劣化や強い負担がかかってしまうと折れて、交換が必要になる場合があります。
走行に関わる部品の交換は、自分で作業するDIYではなくディーラーや整備工場などで交換作業を依頼した方が、安心できるのは間違いありませんが、依頼するとなれば気になるのがやはり費用だと思います。
そこで今回は、ディーラーでハブボルトを交換した時の交換工賃を実際の請求書とともに紹介します。
「ハブボルト交換する工賃は、全部でいくらかかるの?」と悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ディーラーでハブボルト交換にかかる交換工賃:
ハブボルトが折れてディーラーに持ち込み、交換工賃の見積り書と請求書をもらったので、これを元にしてハブボルトの交換工賃に関して分かりやすく解説していこうと思います。
まずは以下が、ディーラーで実際にもらった概算見積りの請求書です。
ご覧のように、ハブボルト交換の部品代は、ボルト1本あたり約200円と低価格ではあるものの交換工賃の大部分は技術料金だということが分かります。
技術料金は、作業する時間によって決められており、それぞれのディーラーごとでも料金が異なります。
今回、交換作業を依頼をしたディーラーでは1時間作業を行なった場合、8000円の技術料金が発生するそうです。
ハブボルト交換工賃の相場は、1本5000円~6000円なので、高めの料金なのは否めません。
しかし、ディーラーでの作業は他の民間整備工場に比べて自動車の製造元であることから安心して作業を任せることができるのが一番のメリットです。
このメリットを考慮すれば、妥当だと言える範囲の交換工賃だと思います。
ただ、ハブボルトの交換自体は難しくはないのですが、DIYで交換する場合、整備士より時間がかかってしまうので、今回はそのまま見積りを依頼したディーラーで交換しました。
交換用のハブボルトを事前に用意しておき、なおかつ自身で交換する時間があれば、DIYで交換するのもアリなので、必要となる部品をあらかじめ用意しておくのも良いでしょう。
ハブボルトは交換するなら全部交換しよう!:
「ハブボルトが1本折れたら1本交換すればいい…」
と考えていませんか?
自動車のハブボルトは「運転席側の前後」「助手席側の前後」合計4カ所あり、1ヶ所につき4穴であれば4本、5穴であれば5本のハブボルトが装着されています。
例えば、運転席側のハブボルトが1本折れたとしたら、折れてしまった場所のハブボルトはすべて交換するのをおすすめします。
というのも、他のハブボルトが現状で折れていなくても取り付け位置が近いことから同じくらいの負荷がネジ山にかかっている可能性が高く、ダメになったボルトを1本交換した後に今度は違うボルトが折れてしまうことが多々あるからです。
交換本数が増えても工賃はそこまで変わらない:
このディーラーの納品請求書でも分かる通り、作業工賃はフロントとリア、運転席側と助手席側の合計4カ所ある場所ごとで料金が決まるので、交換するハブボルトの数が1本でも5本でも、部品代が増額されるだけなので、折れたボルトと一緒にできれば周辺のボルトもすべて交換するようにしましょう。
ちなみに今回は、運転席側の2本を交換しましたが、交換工賃は1本交換したときの工賃と変わりませんでした。単純にボルト1本分の価格がプラスされるところをディーラー側が、技術料を少なくして負担してくれたようです。
納品請求書をあらためて見直したときに気がついたのですが、ディーラーのさりげない心遣いを感じました。
ハブボルト交換にかかった修理日数:
ディーラーでハブボルト交換を依頼すると、どれくらいの日数がかかるかについて紹介いたします。
今回の場合は、日曜日の夕方にハブボルトが折れてしまい、その日のうちに店舗で作業依頼をしました。
ただ、その場で即交換というわけではなく部品を取り寄せしてからの作業となるようです。ディーラーだからハブボルトの在庫を常にストックしているとは限らないという事が分かりますね…。そこから実際にかかった修理日数は、
- 修理依頼:1日目(日曜日)
- 部品が入荷:2日目(月曜日)
- 交換作業:3日目(火曜日)
このように約3日間の修理日数がかかりました。
修理依頼をしたのが日曜の夕方というのが幸いしたようで、ハブボルト交換に加えて他のボルトの点検もしてもらったので、一般的な交換作業よりも日数はかかったとは思いますが、比較的スムーズな流れだったかと思います。
もしも休業日だったり、代車の空きがなかったとしたら、さらに修理日数は長くなったかもしれません。
ハブボルト交換は費用の相場確認が大事:
先述したように、部品代は1本当たり数百円と安価でハブボルトの交換にかかってしまう費用の大半は技術料金です。
修理を依頼するところによって、この技術料金の面でけっこうな違いがあり、それにともないトータルでかかってしまう工賃にもそれだけの差額が発生します。この場合、事前に電話で「ハブボルト交換はどれくらいかかるのか」を聞いておくといいですね。
こういった修理は、作業するところによって結構な違いがあるので手間は惜しまないようにしましょう。その際、3~5カ所を問い合わせをして料金の比較をしてから修理の依頼をすると適正価格を把握することができ、納得してから修理できるのでおすすめです。
ハブボルト交換工賃でよくあるQ&A:
さらに知識を深めてもらうために、Q&Aを用いてよくある質問とその答えを作成してみました。まだ細かい疑問が残っている…という方はこちらを参考にどうぞ。
Q.フロントとリアだと工賃に違いはあるの?
フロントとリアのハブボルト交換工賃を比較した場合、フロントの方が高くなる場合が多いです。
というのもフロントの方が取り外す部品の数が多いため、それに伴い作業時間が増えるのが理由となります。
Q.車種によっても交換工賃は違うの?
ハブボルトは車種によってハブ周辺の造りが異なるので、工賃にも違いがあります。
交換をするために部品をどこまでバラす必要があるのかは、それそれの車種によります。
例えば、ハブユニットやブレーキシューなどを外す場合と車載のまま作業できる車種とでは、やはり工賃に違いがあるので作業を依頼される場合は、車種名や年式は伝えておきましょう。
電話で問い合わせた時よりも交換が大変だったなどの理由で作業後の工賃が上がるのは困りますからね…。
Q.他の部品交換を一緒にした場合、工賃はどうなるの?
ハブボルトの交換と同時にブレーキパットなど周辺の部品交換を依頼すれば正規の工賃よりも多少の融通を利かせてくれる可能性はあります。
追加の作業が難しくないなら、対応してくれるところは多いと思います。
逆に難易度が高い作業と一緒に依頼すると、それぞれ正規の工賃がかかってしまう可能性があるので注意しておきましょう。
まとめ:
今回は、ディーラーでハブボルトを交換するときの工賃を紹介させて頂きました。
修理には、お金や時間がかかりますが、その中でもハブボルトは安全に走行する為に必要不可欠な足回りの部品なので、ダメになったときは、必ず交換するようにしましょう。
交換時に、今回ご紹介した記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
私はこの苦い経験を教訓にして、いつ折れても即対応できるようにハブボルトを常備することにしました。
ちなみに購入したものは純正品ではありませんが、いざという時に活躍してくれると思います。
まぁ、出番がないのが一番なんですけどね…。