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シバタイヤ R31はナンカン CR-S・ダンロップ DIREZZA ZⅢに勝てるのか?R23比0.7秒速い実測データで検証する浅溝ラジアルの実力

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【結論】シバタイヤ(SHIBATIRE) R31は、ドリフト用に生まれたシバタイヤが「サーキットで勝つため」に作り直した浅溝ラジアルだ。2024年には筑波サーキットのラジアル最速記録を樹立し、街乗りタイヤとは一線を画す競技志向を貫いている。

実測データを公開するブログ「ND5 Roadster Lab」の計測では、旧パターンR23比でモーターランド鈴鹿にて約0.7秒速いというタイム差が報告されている。

この名鑑では、R23から変更されたケース剛性の中身、ナンカン CR-S・ダンロップ DIREZZA ZⅢとの違い、そして2026年8月に登場した後継R31Zとの関係まで、R31の実力を数字とレビューから確かめていく。

なぜ今、シバタイヤ(SHIBATIRE) R31が”筑波最速”のラジアルなのか

シバタイヤR31の浅溝トレッドパターンを装着したサーキット走行車両

シバタイヤ R31は、2022年前後にレイダン(RYDANZ・中国)との共同開発で登場した、サーキット・ジムカーナ向けの浅溝パターンだ。

ドリフト用として立ち上がったブランドが、グリップ走行専用に設計を作り直した経緯を持つ。

  • ブランドの出自:シバタイヤは2021年1月、代表・柴田氏が「自分たちが使うタイヤを自分たちで作ろう」という発想から立ち上げたブランドだ。2019年の上海タイヤショーでレイダンと出会い、企画・レース活動・サポートを日本側が担い、製造をレイダンに委ねる体制で歩み始めた。
  • R23からの技術転換:初代パターンのR23はラウンド形状・深溝でライフを優先した設計だったが、R31はカーカス設計を見直してケース剛性を上げ、浅溝化によってタイムアタックへの対応力を高めている。
  • 主戦場の明確化:想定する走行シーンはサーキット・ジムカーナ・ドリフト・ラリーといった競技領域で、公道でのオールラウンド性能は最初から狙っていない。メーカー自身も、気温が低い時期や雨天時は熱が入るまで滑りやすくなると注意を呼びかけている。
  • 身内新型を迎えたいまの立ち位置:2026年8月からは進化版のR31Zが出荷を始めており、開発者ブログでは「タイムを出す目的ならR31Z 200Rは最強ラジアルになる可能性がある」と紹介されている。とはいえR31自体もまだ現行流通するモデルであり、実測データの蓄積という点では今なお選びやすい選択肢だ。

シバタイヤ R31の技術に見る、剛性とウェット性能の両立方法

シバタイヤR31のカーカス構造とトレッド面の設計

R23からR31へのパターン変更でシバタイヤが磨き込んだのは、走りの土台となる剛性と、天候を問わない安定感の両立だ。

  • ①カーカス再設計(=タイヤの骨格となる内部構造)による高剛性化:R31は、R23と同じ「グリップ用ラジアル」という枠組みの中でカーカスの設計を変更し、ケース剛性を引き上げている。剛性が上がることで、ハイスピードコーナーやブレーキング時のヨレが抑えられ、ドライバーがコントロールしやすい応答性につながっている。
  • ②浅溝化とトレッド設計によるウェット性能の確保:溝を浅くするとウェット性能は不利になりやすいが、R31はトレッド面の設計と組み合わせることで、R23よりも雨天時のグリップを引き上げたとメーカー・販売店側が明言している。筑波サーキットでの雨天レースにR31を選ぶという声もある。
  • ③用途別コンパウンド(トレッドウェア・TW)による性格分け:同じR31パターンでも、コンパウンド(TW200R・280・280R等)を変えることで性格を作り分けている。R31専用として追加された「280R」は280の進化版という位置づけで、タイムと持ちのバランスを狙ったコンパウンドとして評価されている。

シバタイヤ R31の性能を数値化する|5項目でみる強みと個性

シバタイヤR31の性能評価をまとめたグラフィック

R31はJATMAラベリングのような公的な採点制度を持たないため、この評価は実測データを公開しているブログ「ND5 Roadster Lab」の計測結果とみんカラの実使用レビューを軸に、編集部が相対的に整理したものだ。

評価項目 スコア 根拠コメント
グリップ 4.5 / 5.0 「TW200クラスでもトップレベル」と評される実測結果。モーターランド鈴鹿ではR23比で約0.7秒速いタイムを記録している。
扱いやすさ 4.0 / 5.0 素直な挙動で限界域までコントロールしやすいとの評価。ただしアウトラップは極端にグリップが低く要注意。
耐久性 2.5 / 5.0 浅溝設計のため摩耗は早め。街乗りメインでも10,000〜15,000km程度が目安とされる。
ウェット性能 3.5 / 5.0 R23より向上したとされるが、低温・雨天時は熱が入るまで滑りやすい特性が残る。
コスパ 4.5 / 5.0 中古タイヤでも十分な性能を発揮したという実測報告があり、価格に対するタイム貢献度は高い。
  • 最大の強み:グリップの4.5。TW200クラスの中でも上位に位置づけられ、扱いやすさとの両立が評価の軸になっている。
  • 意外な健闘:コスパの4.5。5部山まで摩耗した中古タイヤでも、旧パターンのR23を上回るタイムが出たという実測報告がある。
  • 割り切っている点:耐久性の2.5。浅溝ゆえの短命はメーカー・ユーザー双方が認めている前提条件だ。

シバタイヤ R31とナンカン CR-S・ダンロップ DIREZZA ZⅢとの決定的な違い

シバタイヤR31とナンカンCR-S・ダンロップDIREZZA ZⅢの比較イメージ

同じTW200前後の価格帯でグリップ系ラジアルを探すと、ナンカン CR-Sとダンロップ DIREZZA ZⅢの名前が必ず候補に挙がる。

3本とも競技志向のラジアルだが、得意な条件と割り切り方はそれぞれ異なる。

比較項目 シバタイヤ R31 ナンカン CR-S ダンロップ DIREZZA ZⅢ
発売時期 2022年前後(R23の後継パターンとして投入) 長年展開されるロングセラー(具体的な発売年は非公表) 国内で定番として流通する現行モデル
ラベリング JATMA非公表・トレッドウェア(TW)区分で性能を明示 非公表 非公表
最大の強み ケース剛性とウェット性能を高めた浅溝設計 グリップと扱いやすさ、天候を問わない汎用性 国産メーカーならではの耐久性と低温グリップ
性格 実戦型・タイムを詰めたい人向け 中級者から使える汎用グリップ系 初心者・冬季にも扱いやすいオールラウンド系
対象車種 ロードスター・GR86/BRZ等の軽量FR/FF競技車両中心 同様の競技車両で幅広い層に対応 同様の競技車両に加え、低温時の走行会にも対応

この3本の使い分けは、ND5 Roadster Labの実測比較でも裏付けられている。

同条件で走らせた際、R31はR23より安定してタイムを出せた一方、CR-Sは低温やウェットが絡む場面でも扱いやすく、ZⅢは初心者や冬季走行の選択肢として位置づけられている。

  • グリップと剛性を最優先するならシバタイヤ R31:浅溝化とケース剛性UPで、TW200クラスでも上位のグリップを引き出せる。安定してタイムを出したい中級者〜上級者に向く。
  • 天候を問わない扱いやすさで選ぶならナンカン CR-S:グリップは一段落ちるが、低温やウェットが絡む場面でも走れる条件の幅が広い。シーズンを問わず使いたい人の選択肢になる。
  • 低温グリップと寿命を優先するならダンロップ DIREZZA ZⅢ:国産メーカーならではの耐久性と冬季グリップに強みがあり、初めてグリップ系タイヤを選ぶ人にも扱いやすい。
R31が担っているのは、浅溝設計とケース剛性の強化によってタイムを詰める役割だ。
天候を問わない汎用性ではCR-S、冬季の安心感ではZⅢに一歩譲る場面がある点は、実測データからも読み取れる。

⚠️シバタイヤ R31のメリット・デメリット|浅溝グリップは強いが、アウトラップの油断は禁物

シバタイヤR31のメリットとアウトラップでのグリップ不足を示すデメリット

R31は、公道での万能性能を目指したタイヤではなく、サーキットやジムカーナでタイムを詰めるために設計を絞り込んだ競技用ラジアルだ。

⭕メリット:筑波最速を支えるグリップと扱いやすさ

ケース剛性を上げたことで、TW200クラスとしては高いレベルのグリップを維持しながら、限界域でも素直な挙動を保っている。

実測ブログの比較では、5部山まで摩耗した中古タイヤでも旧パターンのR23を上回るタイムを記録しており、コストパフォーマンスの高さもこの扱いやすさに支えられている。

❌デメリット:アウトラップの油断・低温の弱さ・摩耗の早さ、3つの物足りなさ

①アウトラップは極端にグリップが低い

熱が入るまでの1〜2周は「滑って当然」というレベルまでグリップが落ちる。走行会の午前1本目や雨上がり直後は、全開で踏み込むタイミングを誤るとスピンにつながりやすい。

②低温時の扱いにくさが残る

気温が低い時期はタイヤが温まりにくく、街乗りや冬季の走行会では本来のグリップを発揮しづらい。この点はR23から変わっていない弱点だ。

③浅溝設計ゆえに摩耗が早い

剛性とグリップを優先した分、寿命は短めに設計されている。街乗りメインでも10,000〜15,000km程度が目安となり、サーキット併用であれば1シーズンほどで使い切る計算になる。

年に数回の走行会程度であれば十分に使い切れる範囲だが、公道メインで長く乗りたい人や、冬季の走行が多い人には荷が重い設計だ。

シバタイヤ R31は本当に”R23より0.7秒速い”のか?実走レビューと専門家データで検証

シバタイヤR31を装着してサーキットを走行する車両

サーキットで実際にR31を使ったユーザーの声と、実測タイムを公開している専門ブログのデータ。

両方を並べると、R31の評価が割れる理由が見えてくる。

ユーザーの声|サーキット・ジムカーナでの本音

「うるさくない!素晴らしい」

みんカラには、R23のTW280からR31の280Rに履き替えたロードスターユーザーが、タイヤノイズの減少に驚いたという声を残している。峠道でも高低差のあるヘアピンで粘る印象があったと報告されている。

編集部の見立て:パターン変更による剛性アップが、ノイズ特性にも影響している可能性がある。ただし同じユーザーは3ヶ月・3,000km程度の使用で溝が浅くなり、グリップの低下を感じたとも記録しており、浅溝設計の弱点も同時に見えてくる。

「暖まりも早く、縦のグリップも良い」

みんカラのランサーエボリューションIXユーザーからは、暖まりの早さと縦方向のグリップの高さを評価する声がある。サーキット用としてオフセット違いのホイールに組んで使い続けているという報告だ。

編集部の見立て:温度依存が大きいタイヤ特性の中で、立ち上がりの早さは競技用途として実用的な強みと言える。

専門家の評|実測データが示す筑波最速の裏付け

ND5 Roadster Labが公開した実測タイム

自腹での実測データを公開する「ND5 Roadster Lab」では、モーターランド鈴鹿でR31 200R(5部山の中古)が47秒004を記録し、同条件のR23より約0.7秒速かったと報告されている。

備北サーキットでも同日対決でR31がわずかに上回った一方、セントラルサーキットではR23の記録の方が速かったが、これは車両側のアップデート後のタイムであり単純比較ではないと注記されている。

編集部の見立て:このデータは個人の実測ブログという性質上、母数は限られる。ただし数値・条件・コースを開示したうえでの比較であり、口コミの集合よりも再現性を評価しやすい情報として参考になる。

シバタイヤ R31がおすすめな人と最適な車種

シバタイヤR31を装着したロードスターとGR86

R31が力を発揮するのは、サーキットやジムカーナでタイムを詰めたい場面に限られる。公道中心の使い方を想定するなら、そもそも選ぶべきカテゴリーが違う。

冬季の走行会や、アウトラップから全開で踏みたいという人には、低温グリップに強いダンロップ DIREZZA ZⅢの方が満足度は高い。

  • サーキット走行会でタイムを詰めたい人:浅溝化とケース剛性UPによるグリップの高さが、そのまま計測タイムに直結する。
  • ジムカーナでR23のピーキーさに悩んでいた人:R23より素直な挙動でコントロールしやすく、ステップアップ先として選ばれている。
  • この用途なら他モデルが向く人:冬季の走行会やアウトラップからの全開走行が中心なら、ダンロップ DIREZZA ZⅢの方が満足度は高い。
タイヤサイズ 代表車種 価格目安(1本・税込) このサイズを選ぶ理由
195/50R15 ロードスター(ND/NB)等 1万5,000円台〜(15,180円〜16,637円が目安) 軽量FRのジムカーナ・走行会用途で最も選ばれるサイズ
215/45R17 ロードスター(拡幅)・RX-7(FD3S)等 1万円台後半〜2万円台前半が目安 ジムカーナのPN規定など拡幅ルールで選ばれることが多いサイズ
265/35R18 GR86/BRZ等のワイド化車両 3万3,000円台〜(33,800円が目安) 大径・幅広サイズでも競技グリップを確保したい層向け

※価格は坂本エンジニアリング・車衛門(楽天市場)・カーポートマルゼン(Yahoo!ショッピング)にて2026年時点で確認した税込・1本価格の目安(工賃・送料別)。在庫状況や販売店によって変動する。装着予定のサイズが決まったら、同一規格で最新価格を確認したい。

シバタイヤ(SHIBATIRE) R31のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ

シバタイヤR31のスペック表イメージ

メーカー シバタイヤ(SHIBATIRE)
シリーズ R31パターン
モデル R31(TW200R・280・280R等のコンパウンド選択制)
発売日 2022年前後(R23の後継パターンとして投入。具体的な月日は非公表)
対象 サーキット・ジムカーナ・ドリフト・ラリー等の競技走行(公道での常用は非対象)
サイズ展開 12インチ〜20インチの範囲で展開(流通状況により変動、確認できる範囲でのサイズ)
ラベリング JATMAラベリングは非公表。トレッドウェア(TW)による性能区分(200R/280/280R等)で用途を分ける独自表記
価格帯 1本1万5,000円台〜3万3,000円台(2026年時点の実売価格帯)

※価格は2026年時点で複数販売店にて確認した税込・1本価格の目安。購入時は装着予定サイズの最新価格・在庫を販売店で確認してほしい。

まとめ:シバタイヤ R31で、使い切れるグリップを体感する

シバタイヤR31を装着したサーキット走行のまとめ画像

シバタイヤ R31(SHIBATIRE R31)は、ドリフト用に生まれたブランドが、サーキットでのタイム短縮のために作り直した浅溝ラジアルだ。サーキットで安定してタイムを削りたい人にとって、R31の挙動の素直さは大きな武器になる。

一方で、公道での快適性やオールシーズンの安心感を求めるなら、そもそもR31が得意とする土俵ではない。

浅溝化とケース剛性の強化という割り切りの上に成立するグリップこそが、このタイヤの正体であり、筑波最速という記録もその割り切りの結果だ。

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