【結論】BFグッドリッチ ALL-TERRAIN T/A KO3(オールテレーン・ティーエー・ケーオースリー)は、1976年に世界初のSUV・4×4用高性能ラジアルタイヤを世に送り出したブランドが、48年かけて磨き続けてきたオールテレーンの現在地だ。KO2からの単なる後継というより、系譜そのものを一段引き上げた第5世代モデルという言い方が近い。
みんカラには、KO2からKO3へ履き替えたオーナーから「静粛性やウェットグリップが改善された」と評価する声が寄せられている。価格帯は1本24,750円〜84,260円(TIREHOOD調べ)と幅広く、本格オフロード車向けのLT規格専用モデルという立ち位置を保ったまま、国内でも着実に選択肢の一つになりつつある。
この名鑑では、新配合コンパウンドやコアガード・テクノロジーといった技術の中身から、実名競合(ジオランダー A/T4・ワイルドピーク A/T3W)との違い、適合車種まで、KO3の実力を一つずつ丁寧に解き明かしていく。
- なぜ今、BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)がオールテレーンの”到達点”なのか
- BFグッドリッチ KO3の技術に見る、耐久性とオフロードトラクションの両立方法
- BFグッドリッチ KO3の性能を数値化する|5項目でみる強みと個性
- BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)とジオランダー A/T4・ワイルドピーク A/T3Wとの決定的な違い
- ⚠️BFグッドリッチ KO3のメリット・デメリット|系譜が育てた耐久性は強いが、静粛性への期待は禁物
- BFグッドリッチ KO3は本当に”KO2からの正常進化”を果たしているのか?実走レビューと専門家データで検証
- BFグッドリッチ KO3がおすすめな人と最適な車種
- BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ
- まとめ:BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)が行き着いた、48年の系譜と専門志向のオールテレーン
- KO3のリアルな実力を、旧型比較・オールテレーン競合・ブランド全体から検証する
なぜ今、BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)がオールテレーンの”到達点”なのか

KO3は、2024年9月にBFグッドリッチが国内投入したオールテレーンタイヤの最新モデルだ。前身「All-Terrain T/A KO2」の9年ぶりとなるフルモデルチェンジであり、そのルーツは1976年発売の「ラジアル オールテレーンT/A」まで遡る。
- カテゴリーそのものを生んだ立場:BFグッドリッチは1976年、世界で初めてSUV・4×4向けの高性能ラジアルタイヤを商品化したメーカーだ。オールテレーンというジャンル自体が、このブランドの発明から始まっている。
- 9年越しのフルモデルチェンジという重み:2015年発売のKO2は国内でも長くロングセラーとして流通してきた。9年という開発期間の長さは、小手先の改良ではなく素材・構造レベルでの刷新を意味する。
- LT規格専用という主戦場の明確化:KO3の国内展開サイズは16〜20インチ、すべてLT(ライトトラック)規格。乗用車ベースのクロスオーバーSUVではなく、本格的な悪路走行を前提とした車両を主戦場としている。
- 現在地とKO2との関係:2024年発売から2026年で3年目に入り、KO2は生産終了に向けて流通が徐々に縮小、KO3への切り替えが進んでいる段階だ。現時点で明確な後継モデルは確認されておらず、現行フラッグシップとしての立ち位置にある。
BFグッドリッチ KO3の技術に見る、耐久性とオフロードトラクションの両立方法

KO2からKO3への刷新で手が加えられたのは、大きく3つの要素だ。コンパウンド・サイプ構造・サイドウォール耐傷性という異なる階層で強化が図られ、結果としてオン・オフ双方の耐久性とトラクションを底上げしている。
- ①ニュー・オールテレーン・コンパウンド(=耐久性重視で再設計されたゴム配合):舗装路の摩耗だけでなく、砂利道(ガレージ路)での耐久性を意識した新配合に切り替わった。オフロード走行が前提のLT規格タイヤにとって、この耐久性の底上げは実用面での価値が大きい。
- ②フルデプス3Dロッキングサイプ(=溝が深くなっても倒れ込みにくいブロック構造):ブロックのねじれを抑える立体的なサイプ形状により、摩耗が進んでも偏摩耗が起きにくい。トレッドライフ保証50,000マイルという数字にも、この構造が寄与している。
- ③コアガード・テクノロジー+セレーテッドショルダー(=Baja(バハ)レース由来のサイドウォール耐傷性技術):過酷なオフロードレースであるバハ1000での知見をもとに、ショルダーからサイドウォールにかけてゴムを延長し、岩や切り株による外傷を抑える設計。ギザギザ形状のショルダーとマッドフォビックバーが、泥や雪でのトラクションもKO2から底上げしている。
BFグッドリッチ KO3の性能を数値化する|5項目でみる強みと個性

数値化しにくいオールテレーンタイヤの個性を、あえて5点満点のスコアで整理した。同価格帯のLT規格オールテレーンタイヤを基準に、KO3がどこに重心を置いているかが見えてくる。なお、このスコアは第三者機関の計測値ではなく、海外実走レビューとメーカー説明を踏まえた編集部による相対評価である。
| 評価項目 | スコア | 根拠コメント |
| オフロードトラクション | 4.5 / 5.0 | セレーテッドショルダーとマッドフォビックバーにより、泥・砂利での食いつきがKO2から明確に向上したとの報告が多い。 |
| 耐久性・耐摩耗 | 4.5 / 5.0 | 新コンパウンドと3Dロッキングサイプの組み合わせで、50,000マイルのトレッドライフ保証を実現。 |
| ウェット性能 | 4.0 / 5.0 | KO2比で雨天時の安心感が増したという海外実走レビューがある。ブロック剛性の見直しが効いている。 |
| 静粛性 | 3.5 / 5.0 | LT規格タイヤとしては健闘しているが、乗用車タイヤと比べればパターンノイズは残る。 |
| 乗り心地 | 3.5 / 5.0 | 硬めのサイドウォール構造ゆえの安心感がある一方、荒れた舗装路では突き上げを感じる場面もある。 |
- 最大の強み:オフロードトラクションと耐久性の4.5。バハレース由来の技術とコンパウンド刷新が、実用域での底力に直結している。
- 意外な健闘:ウェット性能の4.0。オフロード系タイヤは雨天時に評価が伸び悩みがちだが、KO3はKO2からの改善幅が大きい。
- 割り切っている点:静粛性・乗り心地は本格オンロード系のSUVタイヤには一歩譲る。LT規格である以上、ここは設計上の前提として受け止めたい。
BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)とジオランダー A/T4・ワイルドピーク A/T3Wとの決定的な違い

国内のオールテレーン市場でKO3としばしば比較の俎上に載るのが、ヨコハマ ジオランダー A/T4(G018)とファルケン ワイルドピーク A/T3Wだ。同じ「オールテレーン」という括りでも、想定するユーザー層と価格帯の置き方はそれぞれ異なる。
| 比較項目 | KO3 | ジオランダー A/T4 | ワイルドピーク A/T3W |
| 発売時期 | 2024年9月(国内) | 2024年5月(国内) | 国内で長年展開されるロングセラー(具体的な発売年は非公表) |
| ラベリング | LT規格専用のためJATMAラベリング対象外 | サイズにより乗用車規格も含みラベリングは対応(LT規格分は対象外) | サイズにより変動 |
| 最大の強み | バハレース由来の耐傷性とオフロードトラクション | デザイン性と3PMSF取得によるオンオフ両立 | 圧倒的な価格の手頃さ |
| 性格 | 本格オフロード志向のタフネス系 | 街乗りからダートまでこなすオールラウンド系 | コストパフォーマンス重視のエントリー系 |
| 対象車種 | ランドクルーザー・ハイラックス等LT規格が必要な本格クロカン・ピックアップ | コンパクトSUVから本格クロカンまで155/65R14〜と裾野が広い | 幅広いSUV・4WDにコスト重視で対応 |
BFグッドリッチはミシュラン傘下のブランドだが、ミシュラン自身がこの価格帯・カテゴリーに直接競合する製品を展開していないこともあり、実質的な比較対象は純粋にヨコハマとファルケンの2社に絞られる。
- 本格的な悪路走破性を最優先するならKO3:バハレースで鍛えられたサイドウォール耐傷性と、LT規格ならではの耐荷重性能を重視するオーナーに向く。
- 街乗りとダートを一台で両立したいならジオランダー A/T4:乗用車サイズからLT規格まで幅広く揃い、3PMSFも取得しているため通年での使い勝手を求める人に合う。
- とにかく初期費用を抑えたいならワイルドピーク A/T3W:オールテレーンの見た目や基本性能を、最も手頃な価格帯で得たい人向けの選択肢になる。
一方で、乗用車サイズまで含めた裾野の広さや導入コストの軽さでは、ジオランダー A/T4やワイルドピーク A/T3Wに軍配が上がる場面も少なくない。
⚠️BFグッドリッチ KO3のメリット・デメリット|系譜が育てた耐久性は強いが、静粛性への期待は禁物

1976年から続く系譜が磨いてきたのは、あくまで「オフロードでの信頼性」だ。その軸足の置き方ゆえに、オンロードの快適装備は必要最小限に留められている。
⭕メリット:48年の系譜が裏付ける耐久性とオフロード信頼性
コアガード・テクノロジーによるサイドウォール耐傷性は、岩や切り株が避けられない現場でこそ真価を発揮する。トレッドライフ保証50,000マイルという数字も、LT規格のオールテレーンタイヤとしては十分に競争力がある水準だ。KO2からの乗り換えユーザーからは、ウェット性能や静粛性の向上を実感する声も出ている。
❌デメリット:価格・静粛性・サイズ制約、3つの割り切り
①競合よりやや高めの価格帯になりやすい
平均価格帯はジオランダー A/T4やワイルドピーク A/T3Wと比べて高めに位置する。バハレース由来の技術やコンパウンド刷新のコストが反映されていると考えられ、初期費用を最優先する人には割高に感じられる可能性がある。
②静粛性は乗用車タイヤの水準を求める人には物足りない
LT規格ゆえのブロックパターンノイズは残っており、街乗りメインで静かさを最優先したいユーザーには不向きな場面がある。
③乗用車サイズがなく、装着できる車種が限られる
全サイズがLT規格のため、コンパクトSUVやミニバンなど乗用車ベースの車両には基本的に装着できない。対象車種は本格クロカン・ピックアップトラックに絞られる。
本格的な悪路走行の機会が多く、耐久性と信頼性を最優先したい人には十分に見合う一本だが、街乗り中心で静粛性を重視する人には、乗用車サイズも展開する競合の方が使い勝手は良いはずだ。
BFグッドリッチ KO3は本当に”KO2からの正常進化”を果たしているのか?実走レビューと専門家データで検証

国内のオーナーレビューと海外メディアの実走テスト、その両方に目を通すと、KO2からの刷新がどこまで実感を伴うものだったのかが浮かび上がってくる。
ユーザーの声|KO2からの履き替えで感じた変化
「KO2からKO3にして、静粛性やウェットグリップが改善された」
みんカラには、ランドクルーザー系オーナーからKO2の重さを指摘しつつ、KO3への履き替えで静粛性やウェットグリップの改善を実感したという投稿がある。編集部の見立て:KO2は完成度の高いロングセラーだっただけに、そこからの改善を体感できているという声には説得力がある。
「LT規格らしい走行音は残るが、うるさいというレベルではない」
みんカラの別の投稿では、29,000km走行した純正BS DUELER H/P SPORTと比較して「乗り心地も転がりも向上した」としつつ、LT規格ゆえの走行音自体は残るという率直な評価もある。編集部の見立て:静粛性への評価が完全に一致しているわけではなく、比較対象や使用サイズによって体感差が出やすい部分だと考えられる。
専門家の評|海外メディアによる実走テスト
ovrmag.comによる3,000マイル実走テスト
海外の自動車専門メディアovrmag.comは、KO3を3,000マイルにわたって実走させ、KO2からのロードノイズ低減とウェット時の信頼性向上を確認したと報じている。ただし長期的な摩耗傾向までは検証しきれていない。編集部の見立て:短中期の実走データとしては具体性があるが、耐久性の最終評価にはさらに長い距離での検証が必要だろう。
tractionlife.comによるアラスカ試乗企画
アウトドア系メディアtractionlife.comは、アラスカでの試乗企画を通じてKO3を紹介し、2014年発売のロングセラーだったKO2の正統な後継としての完成度を評価している。編集部の見立て:過酷な環境下での試乗企画である点は差し引く必要があるが、ブランドの看板モデルとして相応の力の入れようがうかがえる。
BFグッドリッチ KO3がおすすめな人と最適な車種

サイドウォールの耐傷性とオフロードトラクションを何より重視するなら、KO3はランドクルーザーやハイラックスといったLT規格車のオーナーにこそ選ぶ価値がある。
一方、乗用車サイズも含めて幅広く選びたい人や、初期費用を最優先したい人には、ジオランダー A/T4やワイルドピーク A/T3Wの方が現実的な選択肢になる。
- 本格クロスカントリー・悪路走行が多いオーナー:ランドクルーザープラドやジムニー系の悪路仕様で、コアガード・テクノロジーによる耐傷性が実用面で効いてくる。
- ピックアップトラックで積載・悪路走行を両立したい人:ハイラックス等のLT規格車で、耐荷重性能と耐久性を重視する使い方に合う。
- この用途なら他モデルが向く人:乗用車ベースのSUVで街乗り中心なら、ジオランダー A/T4やワイルドピーク A/T3Wの方が選択として順当だ。
| タイヤサイズ | 代表車種 | 価格目安(4本・税込) | このサイズを選ぶ理由 |
| 195/80R15 | ジムニー(リフトアップ仕様)等 | 約99,000円〜(1本24,750円が目安) | KO3のラインナップ中もっとも手頃な価格帯で、軽量なオフロード車に向く |
| 265/70R17 | ランドクルーザープラド、ハイラックス等 | 約193,160円〜(1本48,290円が目安) | 本格クロカン・ピックアップの標準的なサイズで、耐久性と積載性のバランスが良い |
| 285/70R17 | ランドクルーザー200系、ハイラックスワイド仕様等 | 約172,040円〜(1本43,010円が目安) | 大径・大排気量の悪路仕様車でも、耐荷重性能と接地面積を確保できる |
※価格はTIREHOOD調べ・税込(タイヤ本体のみ、工賃・送料別、2026年9月時点)を参照した目安。在庫状況や販売店によって変動する。装着予定のサイズが決まったら、同一規格で最新価格を確認したい。
BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ

| メーカー | BFグッドリッチ(BFGoodrich、ミシュラングループ) |
| シリーズ | All-Terrain T/A(オールテレーン・ティーエー) |
| モデル | KO3(KO2の後継、第5世代) |
| 発売日 | 2024年9月24日(国内投入) |
| 対象 | 本格オフロード車・ピックアップトラック(LT規格専用) |
| サイズ展開 | 195/80R15〜325/65R18の16〜20インチ、全30サイズ(流通状況により変動) |
| ラベリング | 全サイズLT規格のため国内JATMAラベリング制度の対象外(乗用車タイヤ向けの制度であるため非公表) |
| 価格帯 | 1本24,750円〜84,260円(2026年9月時点TIREHOOD実売) |
※価格は2026年9月時点でTIREHOODにて確認した税込・1本価格の目安。購入時は装着予定サイズの最新価格・在庫を販売店で確認してほしい。
まとめ:BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)が行き着いた、48年の系譜と専門志向のオールテレーン

BFグッドリッチ KO3(BFGoodrich KO3)は、1976年にオールテレーンというジャンルを生んだブランドが、9年越しのフルモデルチェンジで刷新した第5世代モデルだ。コアガード・テクノロジーによる耐傷性と新配合コンパウンドによる耐久性が、その核にある。
ランドクルーザーやハイラックスで本格的な悪路走行をこなすオーナーほど、耐荷重性能と信頼性を優先したKO3の設計思想がそのまま強みとして働く。乗用車サイズまで含めた汎用性や導入コストの軽さを求める人には、ジオランダー A/T4やワイルドピーク A/T3Wの方が選びやすいはずだ。価格や静粛性を後回しにしてでも耐久性とオフロード性能を追求する、その割り切りの一貫性こそが、カテゴリーを生んだブランドらしいKO3の個性だ。
KO3のリアルな実力を、旧型比較・オールテレーン競合・ブランド全体から検証する
KO3の燃費や重量、ホワイトレターのリアルな真実は本文で分かったはず。ここからは前身KO2との違い、オールテレーン市場でのライバルたち、そしてBFグッドリッチというブランド全体の中での立ち位置まで見ていこう。
前身KO2と比較・検証する
- BFグッドリッチ KO2とKO3の違い|旧モデルの魅力と後継の進化を整理
KO3がKO2から具体的に何を変えてきたのか、進化のポイントを整理して確認できるよ。 - BFグッドリッチKO2は減らない?どれくらい履ける?評判・口コミから耐久性や寿命を調べてみた
先代KO2の寿命・耐久性を口コミから検証してる記事で、KO3の重量やコスパを見る前の比較材料になるよ。
オールテレーン市場のライバルと比べる
- ジオランダーX-ATの評価は?オプカンR/T・KO3比較と実効性能
まさにKO3と直接比較されてる記事で、実効性能の差をそのまま確認できるよ。 - ファルケン ワイルドピーク A/T4Wとは?オフロード性能・耐久性・特徴を徹底解説
オフロード性能と耐久性を軸に戦う同ジャンルのタイヤで、KO3との棲み分けが見えてくるよ。 - おすすめのオールテレーンタイヤ6選|耐久性・静粛性・悪路性能で徹底比較!
KO3が数あるオールテレーンの中でどんな評価軸に強いのか、ランキング目線で俯瞰できるよ。
ブランド全体から立ち位置を掴む
- BFグッドリッチのタイヤの評判は?特徴・種類と選び方を解説
KO3単体だけじゃなく、BFグッドリッチというブランド全体の評判や他ラインナップとの関係が分かるよ。



