オールシーズンマックス AS1は、静粛性と雨の日の安定感を重視したダンロップのオールシーズンモデル。
低温下でも性能が落ちにくく、都市部の軽雪にもしっかり対応する万能タイプだ。
基本スペック

- 発売年:2020年(国産オールシーズンの主要ライン)
- パターンタイプ:非方向性パターン
- 構造:低温下で柔軟性を保つシリカ系コンパウンド/排水性重視のワイドグルーブ設計
- ロードインデックス・速度記号:例)91H(195/65R15)
- 適合車種:軽自動車/コンパクトカー/ミドルセダン/ミニバン
簡易性能チャート

AS1の構造・コンパウンド特性をもとに、実走で現れる性能の傾向を専門的に整理した。
- ドライ:中〜やや高め。国産らしいしなやかさがあり、日常域での操縦性は自然で扱いやすい。
- ウェット:高い。シリカ高配合コンパウンドとワイドグルーブにより排水性が高く、冬の冷えた雨でもグリップを維持しやすい。
- 静粛性:中。パターンノイズは抑えているが、静粛特化型(AW21系)ほどの静けさではない。
- 乗り心地:中。柔らかすぎず硬すぎない標準的な味つけで、普段使いに向く。
- 雪(軽雪):中。サイプ量は十分で、都市部の“うっすら雪”には問題なく対応。ただし、積雪地帯や凍結路は非推奨。
- 寿命:中〜やや短め。柔らかめのコンパウンド特性により摩耗は少し早めだが、通常走行では大きな問題はない。
※ 本チャートはメーカーの公式値ではなく、タイヤの構造・コンパウンド特性から導いた専門的な傾向評価だ。
公式データ

- 対応規格:M+S(マッド&スノー)、3PMSF
- パターン構造:非方向性パターン(排水性重視ワイドグルーブ/細密サイプ配置)
- EUラベル:転がり抵抗:C〜E/ウェット性能:C〜B/ノイズ:クラス2中心
- コンパウンド:低温でも柔軟性を維持するシリカ系オールシーズンコンパウンド
- 発売年:2020年
開発ストーリー

オールシーズンマックス AS1は、「都市部の冬で最も危険なのは雪ではなく“冷えた雨”」というデータをもとに開発された。
低温下で硬くなりにくいシリカ系コンパウンドを採用し、冬の雨でもグリップを落としにくい特性を追求。
また、日常使いを前提に静粛性と乗り心地を損なわないよう、パターンノイズの抑制と均一な接地性にもこだわって設計されている。四季を通じて扱いやすく、“必要な性能がちょうどそろう”国産万能型としてまとめられたモデルだ。
他社比較|AS1がどの位置にいるタイヤなのかを3タイプで整理

オールシーズンタイヤは、モデルごとに「何を優先するか」がまったく違う。
AS1はその中でどこに立つのか──3つのタイプに分けて分かりやすく整理する。
① 静粛型

最優先は“静けさ”と“乗り心地”。街中の快適性はAW21が一歩リード。
AS1は静粛性では敵わないが、代わりに軽快なハンドリングと冬の雨での安定感が強みになる。
② バランス型(=AS1のポジション)

ドライ・ウェット・軽雪・乗り心地を「ちょうどいいライン」でまとめるタイプ。
AS1はこのカテゴリーに属し、特に“低温ウェット”で安定するのが大きな特徴。普段の運転で扱いやすい。
③ 高速安定型

高速域での直進性や剛性感を優先するタイプ。
高速を多く走るならCC3が有利。ただし街乗りではAS1のほうが軽くて扱いやすく、速度域が低いほど違いがハッキリ出る。
メリット・デメリット

メリット
- 低温ウェットに強い。冬の冷えた雨でもグリップを維持しやすいシリカ系コンパウンドを採用。
- 扱いやすい“軽快なハンドリング”。国産らしい素直な応答性で、街乗り〜高速までストレスが少ない。
- 都市部の軽雪対応が可能。細密サイプにより、うっすら雪レベルなら危なさを感じにくい。
- サイズ展開が幅広い。軽自動車からミニバンまで対応できる汎用性の高さ。
デメリット
- 静粛性は特化型に劣る。AW21のような静粛特化モデルと比べるとノイズはやや出る。
- 寿命はやや短め。柔らかさを重視したコンパウンドのため、摩耗はやや早い傾向。
- 高速安定性の“芯の強さ”は控えめ。高速道路メインのユーザーはクロスクライメート系の方が満足度が高い。
サイズ展開

AS1は軽自動車・コンパクト・セダン・ミニバンまで対応する幅広いラインナップが特徴。
ここでは日本で装着例の多い主要サイズを抜粋している。
- 155/65R14(軽自動車)
- 165/65R14
- 175/65R15
- 185/65R15
- 195/65R15(プリウス系)
- 205/55R16(欧州コンパクト)
- 205/60R16
- 215/60R16(ミニバン系)
- 215/55R17
※AS1は軽自動車からコンパクト、ミニバンまで幅広く対応する主要サイズを中心にまとめた。
車種別適合

AS1は軽自動車からコンパクト、ミニバン、セダンまで幅広く対応する。
ここでは純正サイズを基準に、日本で装着例の多い車種をまとめた。
- 155/65R14:ホンダ N-BOX、スズキ ワゴンR、ダイハツ ムーヴ
- 175/65R15:トヨタ ヤリス、ホンダ フィット、日産 ノート
- 185/65R15:トヨタ カローラ、マツダ アクセラ、ホンダ シャトル
- 195/65R15:トヨタ プリウス(30/50系)、スバル レガシィB4(旧型)
- 205/55R16:フォルクスワーゲン ゴルフ、アウディ A3、スバル インプレッサ
- 215/60R16:トヨタ ノア/ヴォクシー、ホンダ ステップワゴン
- 215/55R17:トヨタ C-HR、マツダ CX-3、ホンダ シビック
※ 代表例であり、グレードによってサイズが異なる場合がある。
まとめ|“冬の雨に強い扱いやすさ”を求める人にちょうどいい一本

オールシーズンマックス AS1は、低温ウェット性能を中心に、日常の扱いやすさ・軽雪対応・サイズの豊富さをバランスよくまとめた国産オールシーズン。
静粛性や高速安定性では特化型に譲る部分があるものの、街乗り中心のユーザーにとっては「ちょうど良い万能感」が魅力になる。
冬の冷えた雨に強く、四季を通して安心して使いたい人にフィットするモデルだ。
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設計思想の違いを整理した比較記事。オールシーズンマックス AS1の方向性がどの思想に近いかを判断できる。
これらの記事をあわせて読むことで、ダンロップ オールシーズンマックス AS1が「どんな環境・性能軸で価値が出るタイヤか」を、立ち位置と評価軸の両面から迷わず判断できる。



