30プリウスの車高調交換をわかりやすく解説!取り付けが不安な方向けに、車高調の交換方法や作業手順などを説明します。
『プリウスに車高調をDIYで取り付けしたい!』という方向けに、今回は30プリウスの車高調交換方法に関する知識を徹底的にまとめてみました。
この記事を読んでいただければ30プリウスの車高調交換の方法に関する豊富な知識を手に入れることが出来るはずなので、これからプリウスに車高調を自分で交換しようと思っている方は是非、参考にしてみてください。
30プリウスへ取り付ける車高調について:
今回、車高調を取り付けするのはTOYOTA プリウス 30系 前期 DAA-ZVW30です。
このプリウスに取り付ける車高調は[BLITZ ] DAMPER ZZ-Rという全長調整式(フルタップ式)のタイプになります。
スペックは、
- タイプ:全長調整式
- 減衰力調整:32段階
- フロントスプリング:4.0kgf 220mm
- リアスプリング:3.8kgf 230mm
BLITZといえばスポーツ系のイメージがあるので30プリウスの車高調に関しても乗り心地が固めになるのでは…と思われがちですが、実は乗り心地も結構いいらしくフルタップ式なので車高もいい感じで下がると評判です。
実際に取り付けて走行してみないと分かりませんが、30プリウスの車高調選びとしては無難な選択だといえます。
ならべく格安で…という要望でしたので今回は中古の車高調を取り付けしていきたいと思います。
アッパーマウントの有無
[BLITZ ] DAMPER ZZ-Rにはフロントアッパーマウントが最初から付いているので純正アッパーマウントを新たに購入したり、純正サスペンションからマウントを外して車高調に取り付けする必要がありません。
この作業があるとスプリングコンプレッサーと呼ばれているスプリングを上下で挟み込んで縮める工具が別途必要になるので、アッパーマウント付きの車高調は楽ですね。
30プリウスの車高調方式:
30プリウスの車高調方式は、
- フロント:ストラット式
- リア:トーションビーム式
となりますので、フロントはストラットなのでダンパーとバネが組み付けてあるタイプ。
リアはトーションビームなのでダンパー(ショック)とバネを個別に取り付ける必要があります。
この方式の場合、基本的にアジャスターの上げ下げで車高を調整することになります。
30プリウスの車高調交換方法:
それでは、早速30プリウスの車高調交換方法をフロント・リアに分けてそれそれ個別に詳しく解説していきたいと思います。
フロント
① パーツを保護する:
まず最初に車高調交換で他のパーツに破損や傷がつかないように保護しておきましょう。
サスペンションを外したときにブレーキローターが落下しないように下からジャッキで支えておきます。
ジャッキで保護しつつワイヤーをローター側に通して2重の保護対策をします。
② カバー・ワイパーを外す:
純正サスペンションから車高調に交換するためには、ワイパー本体やユニットを外す必要があるので順番に外していきます。
純正ワイパーの位置が分かるようにマスキングテープを貼ります。
ワイパーのカバーを細いマイナスドライバーなどを使うと外しやすいです。
ワイパーカバーの下に、14ミリの固定ナットがあるのでこれを外すとワイパーが外れます。
③ カウルトップを外す:
カウルトップの両端に付いているクリップを外します
2.赤マルの場所にクリップが取り付けられているので、クリップの中央を押して外します
3.クリップを外したら、パーツ同士を引っかけて繋いでいるツメを外していきます
4.カウルトップはフロントガラスを挟むように取り付けられているので、手前(フロントガラス側の反対)にカウルトップを引くと外れます
④ ワイパーユニットを外す:
1.赤マルの場所にある固定ボルトを外す
2.ワイパーモーターユニットの配線カプラーのロックを押しながら外す
3.助手席側にある熱線式ウインドシールドデアイサー配線を固定しているクリップを外す
4.フロントワイパーモーターを固定している2本のボルトを外す
5.モーターユニットを助手席にスライドして車体から外す
6.10mmの固定ボルト12本を外して黒色のフレーム(鉄製)を外すとフロントショックのアッパーマウントにアクセスすることが出来ます。
⑤ 車高調に交換:
車体をジャッキアップしてからウマ(ジャッキスタンド)をかけます。
ナットを外してホイールを外し、純正サスペンションに付いているABSセンサー、ブレーキホースの固定金具を外しおきます。
スタビリンクと純サスを固定している車体側にあるボルトを3本外して、ナックル側面にある固定ボルト2本を外します。
ジャッキをゆっくり下げていくと純正サスペンションが外れます。
フロントアッパーの取り付けボルトに合うようにタイヤハウス側から位置を確認しながら取り付けていきます。
この時フロントアッパー側と車体に隙間がないか確認しておきましょう。
エンジンルーム側からフロントアッパー上部の固定ナットを規定トルク(25N.m)で締め付けます。
フロントアブソーバー取付ボルトとナットも同じように規定トルク(240N.m)で締め付けます。
ABSセンサーなどの配線、カバー類など外したパーツを逆の手順で元の状態に戻したら、ホイール取り付けます。
ウマとジャッキを外して、車体(タイヤ)を地面に着地させたらフロント車高調ダンパーの交換作業は終了です。
30プリウス車高調交換方法(リア):
基本的にリアはフロントに比べ、外すボルトやカバー類の数が少ないので比較的ラクです。
内張やカバー外しはフロントと同様に面倒ですが…では、詳しく紹介していきます。
① 内張り・カバーを外す:
まず、リアラゲッジに荷物がある場合は降ろしておきましょう。
モールを手前に引いて外して、リアの1番後部にあるデッキパネルを外す。さらに、トノカバーも外し、固定クリップを抜くようにして外します。
カーゴネットのリング(前後)が固定されているボルトを外します。トノカバー取り付けジョイント部分のボルトを外す。内張りのインナーをめくると純正サスペンションにアクセス可能になります。
② リアスプリング・アジャスター交換:
車体をジャッキアップしてウマ(ジャッキスタンド)をかけます。
ホイールナットを外し、ホイール取り外してからリアショックの下にジャッキをかけておきましょう。
純正リアスプリングの最下部にあるスプリングプレートを固定しているナットを外して、リアスプリングを上下に動かして純正リアショックを外します。
取り付けの向きに注意して車高調スプリングとアジャスターを純正の位置にくるように設置したら、スプリングプレートとボルトで固定したらスプリングとアジャスターの交換は終了です。
③ リアダンパー交換:
リアスプリングを左右交換したら、続いてリアダンパーを交換します。
まずは、純正ダンパーの取り付けボルトを外す。
車内からリアダンパーのナットを外してからジャッキを下げると純正リアダンパーが外れます。外した純正アッパーのブッシュ等を車高調ダンパーに移植します。
車高調ダンパーを純正位置に設置してショックアブソーバー取付ボルトとナットを取り付けます。アッパーブッシュと車体に隙間がないようにしっかり見て確認。
車内からアッパー最上部のナットを規定トルク(25N.m)で締め付けます。リアショックアブソーバーの取付固定ボルトとナットも規定トルク(90N.m)で締め付けていきます。
カバーや内張りを元通りに戻したら、ホイール取り付けてウマとジャッキを外して、車体(タイヤ)を地面に着地させれば30プリウスの車高調交換は終了です。
30プリウス車高調交換をしてみよう!:
今回は30プリウスの車高調交換方法を紹介させて頂きました。
ダウンサスや車高調に交換する為には、純正サスペンション外しが必要不可欠なので、適切な取り付け方法を知ってから交換しましょう。
とはいえ、DIYで交換する自信のない方は整備工場やショップなどで交換する方が確実ですし安心だと思います。
30プリウス車高調の取り付け方法や締め付けトルクで悩まれた時に、今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。