【結論】ジオランダー A/T4(GEOLANDAR AT4/G018)は、先代G015から一転して”オフロードらしさ”を取り戻した、ヨコハマの主力オールテレーンタイヤだ。
ジオランダーA/Tシリーズ通算4世代目という節目に、あえて”ゴツさ”へ舵を切った一本と言っていい。
自動車情報メディア「レスポンス」の試乗レポートでは見た目のワイルドさとは裏腹の静粛性が指摘され、実際の購入者からもタイヤ通販サイト「TIREHOOD」のレビューで「G015と比べても静かで驚いた」という声が寄せられている。
この名鑑では、先代からの技術的な進化から、実勢価格帯とサイズ展開、実名競合との違いまで、G018の実力を一つずつ丁寧に解き明かしていく。
- なぜ今、ジオランダー A/T4(GEOLANDAR AT4/G018)は”ワイルドさ”に舵を切ったのか
- ジオランダー A/T4(G018)の技術に見る、オフロード性能と快適性の両立方法
- ジオランダー A/T4(G018)の性能を数値化する|6項目でみる強みと個性
- ジオランダー A/T4(G018)とOPEN COUNTRY A/T III・オールテレーンT/A KO3との決定的な違い
- ⚠️ヨコハマ ジオランダー A/T4(G018)のメリット・デメリット|オフロード性能への回帰は強いが、価格帯の広さには注意
- ジオランダー A/T4(G018)は本当に”先代よりワイルド”になったのか?実走レビューと専門家データで検証
- ジオランダー A/T4(G018)がおすすめな人と最適な車種
- ジオランダー A/T4(G018)のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ
- まとめ:オンロード寄りの噂を覆す、ワイルド回帰の一本
- オンロード寄りのA/Tという立ち位置を、周辺モデルで確かめる
なぜ今、ジオランダー A/T4(GEOLANDAR AT4/G018)は”ワイルドさ”に舵を切ったのか

G018は、2024年にヨコハマが投入したジオランダーA/Tシリーズ通算4世代目のモデルだ。
前身の「G015」がオンロードでの快適性に寄せた設計だったのに対し、G018はあえてオフロードらしい佇まいへと揺り戻した。
シリーズの系譜
ジオランダーA/Tは1996年前後の初代デビュー以来、2006年に第2世代「A/T-S」、2016年に第3世代「G015」を経て、2024年に第4世代「G018」へとバトンを渡してきた歴史あるシリーズだ。
設計思想の転換
先代G015のオンロード性能を引き継ぎながら、公式には「よりオフロードらしいルックスとオールテレーンタイヤに必要な性能の強化」を明言しており、トレッドパターンやサイドウォールデザインをより攻めた方向へ作り直している。
主戦場の広さ
SUV・クロスオーバーSUVだけでなく、ピックアップトラック向けのLTサイズも用意し、街乗りから未舗装路、キャンプ場までを一台でカバーする守備範囲の広さが特徴だ。
現在地
発売から2026年で3年目を迎え、14インチから20インチという非常に幅広いサイズ展開を維持しながら、ジオランダーブランドの主力A/Tとしての地位を固めつつある。現時点で明確な後継モデルは確認されていない。
ジオランダー A/T4(G018)の技術に見る、オフロード性能と快適性の両立方法

G018の性能を支えているのは、大きく3つの技術要素だ。
トレッドパターンとサイドウォール、コンパウンドのそれぞれで、オフロードの走破力とオンロードの快適性を同時に引き上げている。
①2イン1センターブロック+ワイドショルダーグルーブ(=溝の配置と深さでオフロードのグリップと排土性を高める設計)
センターブロックを2つ1組にすることでオフロードトラクションと耐カット・チッピング性能を高め、ワイドに取ったショルダーグルーブが未舗装路や新雪路面でのトラクションに貢献する。先代G015比では、ショルダーの溝部分がより多く接地するスクエアなプロファイルへと変更されており、見た目の力強さと実際のオフロード性能が連動している。
②2イン1デュアルサイドウォール(=表裏で異なるデザインを持たせるサイドウォール構造)
大型のサイドブロックを2つ1組で配置することで、アグレッシブな外観と耐サイドカット性、オフロード性能を同時に確保。レスポンスの試乗レポートでも、表裏どちらの面を外側にしても使える”デュアルサイドウォール”がユニークな特徴として紹介されている。
③シリカ配合コンパウンド+ウェーブ3Dサイプ
摩耗寿命や耐カット・チッピング性能に優れたコンパウンドにシリカを配合し、ウェット性能と耐発熱性にも配慮。トレッド面のウェーブ3Dサイプが、濡れた路面や滑りやすい路面でのトラクション性を底上げしている。
ジオランダー A/T4(G018)の性能を数値化する|6項目でみる強みと個性

数値化しにくいG018の個性を、あえてスコアに落とし込んでみる。
★ではなく5点満点の数字表記で、同カテゴリーのオールテレーンタイヤと並べたときにG018がどこで頭ひとつ抜けているかを可視化した。
ただし公的機関による実測値ではなく、ヨコハマの技術資料と試乗メディアの報告を編集部が横断的に読み解いた相対評価であることは先に断っておく。
| 評価項目 | スコア | 根拠コメント |
| オフロード性能 | 4.0 / 5.0 | 泥濘地での低中速グリップが前後左右としっかりしており、悪路走破性を意識したパターンでも濡れた路面性能を落としていないという評価がある。 |
| ドライ性能 | 3.5 / 5.0 | 剛性は適度に高く、起伏の多い悪路をいなしながらオンロードの高速走行でも腰砕けにならない安心感があるという報告がある。 |
| ウェット性能 | 3.5 / 5.0 | ジグザググルーブとウェーブ3Dサイプがウェット性能に配慮した設計。オフロード寄りのパターンとしては水準を保っている。 |
| 静粛性 | 4.0 / 5.0 | ゴツい見た目に反して静かという評価が、試乗メディアと実ユーザーレビューの双方から挙がっている。 |
| 乗り心地 | 3.5 / 5.0 | 「意外にも静粛性能や乗り心地もそれほど悪くない」という評価があり、オフロード重視パターンとしては快適性への配慮がうかがえる。 |
| 耐久性・コスパ | 4.0 / 5.0 | 耐摩耗性に長けるという公式訴求に加え、実売価格は同カテゴリーの中でも手が届きやすい水準にある。 |
最大の強み
オフロード性能の4.0。泥濘地でもしっかりとしたグリップ力を発揮する走破力が、見た目の”ワイルドさ”を裏切らない実力として機能している。
意外な健闘
静粛性の4.0。オフロードタイヤらしい佇まいでありながら、装着後の第一印象として静かさへの驚きが複数の実ユーザーから挙がっている。
割り切っている点
ドライ・ウェットともに「不足はないが突出もしない」バランス型。オンロード専用のH/Tタイヤや、乗用車用サマータイヤほどの機敏さは持たない。
ジオランダー A/T4(G018)とOPEN COUNTRY A/T III・オールテレーンT/A KO3との決定的な違い

G018を検討する人が同時に迷う相手は、たいていトーヨー OPEN COUNTRY A/T IIIかBFグッドリッチ オールテレーン T/A KO3だ。
3本とも「本格志向のA/T」という括りに入るが、価格帯とブランドの立ち位置という実務的な軸で見ると、重心の置き方はかなり異なる。
| 比較項目 | G018 | OPEN COUNTRY A/T III | オールテレーンT/A KO3 |
| 発売時期 | 2024年(日本投入、ジオランダーA/T通算4世代目) | 2022年7月(日本投入)、北米では2020年2月に先行発売 | 第5世代(現行モデル、日本投入の具体的な年は非公表) |
| 最大の強み | オフロード性能と快適性の両立を、手が届く価格帯で実現 | ダカールラリー・BAJA1000のレース実績に裏打ちされたオフロード遺伝子 | 偏摩耗を抑える新オールテレーン・コンパウンドと本格志向の耐久性能 |
| 性格 | バランス型・コスパ重視のワイルド系 | 北米生まれのアウトドア人気ブランド、ホワイトレターでデザイン性も高い | プレミアム価格帯・本格オフローダー向け |
| 対象車種 | SUV・クロスオーバーSUV・ピックアップトラックまで14〜20インチで幅広くカバー | SUV・ピックアップトラック中心 | SUV・ピックアップトラック中心(本格オフロード用途) |
| 参考価格(同等サイズ帯) | 265/70R16で1本23,870円前後 | LT265/70R16で1本20,130円前後 | 265/70R17で1本42,500円前後(サイズ帯が異なるため参考値) |
実勢価格を並べてみると序列は明快で、G018を真ん中にOPEN COUNTRY A/T IIIがやや下、KO3がひとつ上のプレミアム帯に構えている。
値段だけでなくブランドの語られ方も三者三様で、G018は「価格と性能のちょうどいいバランス」、OPEN COUNTRY A/T IIIは「北米仕込みのアウトドア人気」、KO3は「本格オフローダーが指名買いする一本」として棲み分けている。
「価格と性能のバランス」なら
G018。見た目のワイルドさと走破力を、手の届く価格帯で得たい人に向く。
「デザインと知名度」なら
OPEN COUNTRY A/T III。キャンプ・アウトドアユーザーからの支持が厚く、ホワイトレターの存在感を重視する人に合う。
「本格オフロード性能への投資」なら
KO3。価格は張るが、偏摩耗を抑えるコンパウンドなど、走行距離を重ねるオフローダーほど恩恵を感じやすい。
一方で、ブランドとしての知名度やレース実績で語りたいなら、OPEN COUNTRY A/T IIIやKO3に軍配が上がる場面もあるだろう。
⚠️ヨコハマ ジオランダー A/T4(G018)のメリット・デメリット|オフロード性能への回帰は強いが、価格帯の広さには注意

G018は、すべての性能を高水準で満たすことを狙ったタイヤではない。
「先代からの揺り戻し」という設計思想に基づいて、伸ばしている点と割り切っている点が明確に分かれている。
⭕メリット:先代比で取り戻したオフロード性能と、裏切らない静粛性

2イン1センターブロックやワイドショルダーグルーブによって、泥濘地でも低中速でしっかりとしたグリップ力を発揮する。
それでいて装着後の第一印象は「静かで驚いた」という声が複数挙がっており、見た目のゴツさと実際の快適性のギャップが好意的に受け止められている。
❌デメリット:サイズごとの価格差と、ブランド実績の薄さという2つの物足りなさ

①14〜20インチと幅広いサイズ展開ゆえの価格のばらつき
LT規格やXL(エクストラロード)を含む豊富なサイズ展開は選びやすさである一方、装着するサイズによって実勢価格に幅があり、購入前にサイズごとの相場を確認する手間がかかる。
②レース実績で語るブランドストーリーの薄さ
OPEN COUNTRY A/T IIIのようなダカールラリー・BAJA1000といった実績の物語性は薄く、ブランドの”武勇伝”で選びたい層には決め手に欠ける面がある。
見た目のワイルドさと実勢価格のバランスを重視するなら十分に選択肢になるが、ブランドの実績や物語性を重視する場合は、競合との比較検討が現実的だ。
ジオランダー A/T4(G018)は本当に”先代よりワイルド”になったのか?実走レビューと専門家データで検証

実際に使ったユーザーの声と、専門メディアが伝えた試乗評価。
両方を並べると、G018の評価が一致している理由が見えてくる。
ユーザーの声|装着後に感じた”静けさ”への驚き
「G015も履いていたが、A/Tタイヤとしては良い」
タイヤ通販サイト「TIREHOOD」の265/70R17サイズのレビューには、以前G015を履いていたユーザーから、静かさに驚いたという趣旨の声とともに、A/Tタイヤとして満足しているという評価が寄せられている。
編集部の見立て:先代G015からの乗り換えユーザーが静粛性を評価している点は、”ワイルドな見た目に振っても快適性を犠牲にしていない”という開発方針が実際に伝わっている証拠と言えそうだ。
専門家の評|試乗メディアが見たオン・オフロードの両立力
レスポンス(Response.jp)が伝えた試乗インプレッション
自動車情報メディア「レスポンス」の試乗記事では、ジープ ラングラーやトヨタ RAV4など複数の試乗車でダートコースを走行し、見た目のゴツさとは裏腹の静けさが評価されている。
表裏どちらのサイドウォールを外側にしても使える”デュアルサイドウォール”のユニークさも紹介された。
編集部の見立て:ダートコースでの試乗という条件を踏まえても、静粛性への言及がメディアとユーザーの双方から独立して出ている点は、単なる宣伝文句以上の説得力がある。
オートプルーブが報じた泥濘地での走行性
自動車専門メディア「オートプルーブ」の試乗記事では、前日の雨で泥濘状態や水たまりが残る路面でも、低中速でのグリップ力が前後左右としっかりしていたと報告されている。
編集部の見立て:実際の悪路コンディションでの評価である点で、公式が訴求する「オフロード性能の強化」が誇張ではないことを裏付けている。
ジオランダー A/T4(G018)がおすすめな人と最適な車種

見た目のワイルドさと走破力を、無理のない価格帯で手に入れたい——そんな欲張りな要望に、G018はしっかり応えてくれる。
逆に、レース実績のあるブランドストーリーや、より本格的な耐摩耗性能を最優先したい人には、OPEN COUNTRY A/T IIIやKO3のようなタイヤの方が満足度は高い。
街乗りとアウトドアを行き来するSUVオーナー
RAV4やハイラックス、ランドクルーザープラドなど、レスポンスの試乗車にも採用されたような車種との相性がよい。
見た目のワイルドさをコスパよく求める人
本格オフローダーほどの予算はかけたくないが、A/Tらしい存在感は妥協したくない層に向く。
この用途なら他モデルが向く人
レース実績のブランドストーリーや偏摩耗抑制などの耐久性能を最優先したいなら、OPEN COUNTRY A/T IIIやKO3の方が満足度は高い。
| タイヤサイズ | 代表車種 | 価格目安(1本・税込) | このサイズを選ぶ理由 |
| 265/70R16 121/118S | ハイラックス、プラド等のミドルサイズSUV・ピックアップ | 23,870円前後 | 16インチ帯の標準的なサイズで、LT規格の耐荷重性能も確保 |
| 265/65R18 122/119S | ランドクルーザー、RAV4等の中〜大型SUV | 30,250円前後(4本121,000円) | 大径ホイールでもワイルドな存在感を保ちつつ、実売価格・レビュー評価(4.17点)も確認できる代表サイズ |
※価格は2026年8月時点でTIREHOOD等の複数販売店にて確認した税込・1本価格の目安(タイヤ本体のみ、工賃・送料別)。在庫状況や販売店によって変動する。装着予定のサイズが決まったら、同一規格で最新価格を確認したい。
ジオランダー A/T4(G018)のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ

| メーカー | ヨコハマ(YOKOHAMA) |
| シリーズ | ジオランダー(GEOLANDAR) |
| モデル | A/T4(G018) |
| 発売日 | 2024年(ジオランダーA/Tシリーズ通算4世代目、先代G015の後継。具体的な月日は非公表) |
| 対象 | SUV・クロスオーバーSUV・ピックアップトラック |
| サイズ展開 | 155/65R14〜35X12.50R20 LTまで、14〜20インチの非常に幅広いラインナップ(LT規格・XL・OWL/WL等のバリエーションを含む) |
| ラベリング | JATMA等級(転がり抵抗性能・ウェットグリップ性能等)はサイズごとの個別確認が必要。シビアスノー要件を満たすスノーフレークマークを取得したサイズがある |
| 価格帯 | 1本2万円台前半〜3万円台(サイズにより変動、確認できた実売例で23,870円〜30,250円) |
※価格は2026年8月時点で複数タイヤ販売店にて確認した税込・1本価格の目安。購入時は装着予定サイズの最新価格・在庫を販売店で確認してほしい。
まとめ:オンロード寄りの噂を覆す、ワイルド回帰の一本

ヨコハマ ジオランダー A/T4(G018)(YOKOHAMA GEOLANDAR AT4/G018)は、先代G015のオンロード性能を引き継ぎながら、オフロードらしいルックスと走破力をあえて取り戻した、ジオランダーA/Tシリーズ通算4世代目のタイヤだ。見た目のワイルドさとコストパフォーマンスを両立させたい人には、G018の持ち味がそのまま出やすい。
一方で、レース実績に裏打ちされたブランドストーリーや、より本格的な耐摩耗性能を最優先したい人にとっては、OPEN COUNTRY A/T IIIやKO3を検討する方が理にかなっている。先代で一度手放しかけた”らしさ”を、あえて取り戻しにいった開き直りの姿勢こそが、G018を語るうえで欠かせないポイントだ。
オンロード寄りのA/Tという立ち位置を、周辺モデルで確かめる

悪路性能と快適性のバランスを取ったA/T4という選択は、ここでおおよそ固まったはずだ。ここからは、同じA/T系で型番違いを見比べるか、ジオランダーの他シリーズまで視野を広げるかで、最終判断の材料を増やしていける。
A/T系の中で、型番違いを見比べる
- ヨコハマ ジオランダー A/T G015とA/T4の違い|A/T4へ進むべきか
先代のG015から何が変わったのかを、乗り換える価値の有無から確認できる。 - ジオランダー X-AT(G016)名鑑|オンロードも妥協しないオールテレーンの基幹モデル
A/T4よりさらにオフロード寄りの選択肢として、性格の違いを比べられる。 - ジオランダー M/T(G003)名鑑|本格オフロードに特化したマッドテレーンの役割と特徴
悪路走破性をさらに突き詰めたい場合、その先にある選択肢として押さえておきたい。
ジオランダーの他シリーズにも、視野を広げる
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オフロード性能よりも街乗りの快適性を優先したい場合の、系統違いの選択肢になる。 - ジオランダー H/T(G056)名鑑|SUVオンロード向け快適・安定型サマータイヤ
悪路走行の機会がほとんどないなら、こちらの系統の方が本来の使い方に合うこともある。
ランキングとメーカー全体像でも裏を取る
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他ブランドのA/T系タイヤと並べたとき、A/T4の立ち位置がどこにあるかを確認できる。 - ヨコハマタイヤの評判は?特徴・種類一覧とシリーズの違いを解説
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