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ピレリ アイスゼロアシンメトリコ2評価|サイプ維持11%向上の実力とデメリット

【結論】ICE ZERO ASIMMETRICO 2(アイス・ゼロ・アシンメトリコ2)は、ピレリが日本の凍結路に向けて2026年7月1日に送り出した、4年ぶりの新世代スタッドレスだ。サイプ(トレッドの細かな切れ込み)の密度をあえて下げてブロックを締め、その切れ込みを50%摩耗まで多く残す。公表された伸びは前作比で氷上ブレーキング4.5%、サイプ維持11%と控えめな数字で、新品時の性能を大きく伸ばすことより、使い込んだあとの氷上性能に開発の重心を置いている。

価格.comの225/65R17では、2代目の最安が1本14,700円で、前作の14,229円とほぼ同じ水準にとどまる(2026年10月10日時点)。同じサイズのミシュランX-ICE SNOW+は22,300円、ブリヂストンのブリザック アイスピークは25,960円で、今季の新型同士で並べると価格差ははっきりしている。

ここからは、切れ込みを減らしながら残すという設計の中身、X-ICE SNOW+やアイスピークとの違い、前作から変わったサイズ展開、発売直後ゆえにまだ確かめられていない点までを押さえ、このタイヤを選ぶべき人を具体的に絞り込んでいく。

  1. なぜ今、アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は前作から”サイプを残す”設計へ舵を切ったのか
  2. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の技術に見る、氷上の密着と摩耗末期の効きの両立方法
  3. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の性能を数値化する|公表値でみる強みと個性
  4. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2とX-ICE SNOW+・ブリザック アイスピークとの決定的な違い
  5. ⚠️ピレリ アイス・ゼロ・アシンメトリコ2のメリット・デメリット|摩耗後の効きは強いが、15インチ車には選択肢なし
    1. ⭕メリット:減ったあとを見越した設計を、前作並みの実売で手にできる
    2. ❌デメリット:15インチの撤退、前作比だけの数字、実走データの空白、3つの物足りなさ
  6. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の”摩耗後も効く”は本当か?実走レビュー前の公表データと未公開の試験条件から検証
    1. わかっていること|メーカーが示した設計と数字
    2. まだわかっていないこと|試験条件と、日本の冬の答え合わせ
  7. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2がおすすめな人と最適な車種
  8. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ
  9. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2についてよくある質問
    1. Q. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、前作から氷上性能がどれくらい上がりましたか?
    2. Q. 15インチのサイズはありますか?
    3. Q. X-ICE SNOW+やブリザック アイスピークとは何が違いますか?
    4. Q. 摩耗が進むと氷上性能はどうなりますか?
  10. まとめ:アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、切れ込みを減らして残すことで”使い込んだあとの氷上”を狙った新型だ
  11. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の”切れ込みを残す”設計は、今季の新型や同門のモデルと並べると輪郭がはっきりする
    1. 今季の新型スタッドレスと、正面から比べる
    2. ピレリの中で、冬の選択肢を広げて見る
    3. ランキングで氷上と車格の立ち位置を確かめる

なぜ今、アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は前作から”サイプを残す”設計へ舵を切ったのか

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、ピレリジャパンが2026年7月1日に発売したスタッドレスタイヤで、コンパクトカーからセダン、ミニバン、SUVまでを受け持つ日本市場向けの主力モデルだ。前作アイス・ゼロ・アシンメトリコの登場から4年での世代交代になる。

  • 系譜:ピレリの日本向けスタッドレスは、2014年の「アイス・アシンメトリコ」に始まり、2018年にはパターンを据え置いたままゴムの配合を改めた「アイス・アシンメトリコ・プラス」へ進化した。2022年には、サマータイヤの看板「P ZERO」に由来する「ZERO」の名を加えてアイス・ゼロ・アシンメトリコとなり、その2代目が今作にあたる。
  • 開発の必然性:前作は人工知能と独自アルゴリズムを組み合わせたピレリのバーチャル開発で生まれ、氷雪路からウェットまでの安全性を狙ったモデルだった。2代目はその方向性を受け継いだうえで、摩耗が進んだ状態で性能が落ちないことに主題を移し、トレッドデザイン、ゴム、層構造の3方向から手を入れている。
  • 主戦場と非対象:サイズは16〜21インチの全48サイズで、前作の15〜20インチ・計44サイズから全体が1インチ上へずれた。19インチ以上の大径サイズを持つSUVや輸入車まで受け止める一方、15インチは設定から外れている。
  • 現在地:発売から約3か月で、まだ日本の冬を一度も越えていない。前作も公式ラインナップに残っており、価格.comでは225/65R17で前作が1本14,229円、2代目が14,700円と差は500円に満たない(2026年10月10日時点)。235/55R19でも前作17,400円に対して2代目19,900円で、同じサイズが両方そろう場合、差額で得られる改良の中身を考えれば、前作をあえて選ぶ理由は見つけにくい。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の技術に見る、氷上の密着と摩耗末期の効きの両立方法

切れ込みを増やすほど氷をつかみやすい、という一般的なイメージとは逆に、2代目は切れ込みの密度を下げてブロックの踏ん張りを優先した。そのうえで、残した切れ込みとゴムのしなやかさを摩耗末期まで保つための手当てを重ねている。

  • ①サイプ密度の低減と新形状の3Dサイプ(=切れ込みを減らし、立体的に噛み合わせてブロックを固める設計):トレッドブロックの剛性を高め、氷とウェットの両方で路面への密着を引き上げた。前作比で氷上ブレーキング性能は4.5%、氷上コーナリング性能は6%向上し、厳格な氷上性能基準を満たした証しである「アイス・グリップ・シンボル」も取得している。
  • ②主溝を4本に増やした溝配列:3本の縦溝を基調にしていた前作から、主溝を4本に増やして排水性を大きく高め、深い水たまりでのハイドロプレーニングに備えた。接地圧を均等に分ける効果で氷上性能にも寄与し、冬季のウェット路面での制動性能は前作比6%向上。ブロック配置と溝の位相も見直し、ノイズの発生を抑えている。
  • ③バイオ由来オイルを配合した新コンパウンド:シリカ系の補強材と相性のよい植物由来のオイルを配合し、極低温でも硬くなりにくいゴムに仕上げた。ピレリは、時間の経過によるゴム内部の油分の染み出しも抑えるとしており、冬タイヤとして使える期間を通じて路面への追従性を保つ狙いだ。
  • ④2層式コンパウンドと摩耗変化を抑えたトレッドデザイン:柔らかい新コンパウンドの下に剛性の高いゴムを敷き、新品時から摩耗末期までトレッドの剛性を保つ。トレッドデザインも一新し、冬タイヤとしての使用限度にあたる50%摩耗まで、接地面内のサイプ維持を前作比で11%高めた。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の性能を数値化する|公表値でみる強みと個性

発売から日が浅く、購入者のレビューはまだ集まっていない。そのため5段階のスコアは付けず、ピレリの公表値と各社の発表資料、価格.comの掲載情報から、現時点で確かめられる事実だけを項目ごとに並べた。

項目 内容
氷上ブレーキング 前作比4.5%向上。アイス・グリップ・シンボル認証を取得
氷上コーナリング 前作比6%向上
冬季ウェット制動 前作比6%向上。主溝を4本に増やして排水性を強化
摩耗時の性能維持 50%摩耗までの接地面内のサイプ維持が前作比11%向上。2層式コンパウンドで摩耗末期まで剛性を確保
雪上性能 3PMSF(スリーピーク・マウンテン・スノーフレーク)認証を取得。前作比の数値は公表されていない
静粛性 ブロック配置と溝位相の最適化でノイズを抑えたと説明。数値は公表されていない
試験条件 上記の前作比データの試験サイズ・車両・路面条件は、参照した公式製品ページと報道資料では確認できなかった
実売価格 225/65R17で1本14,700円〜(価格.com最安、2026年10月10日時点)
  • 最大の強み:切れ込みを残す仕組みそのもの。トレッドデザイン、ゴム、層構造の3つがすべて「使い込んだあとも効く」という一点に向けられており、狙いのぶれが少ない。
  • 意外な健闘:価格。新世代へ切り替わりながら、同じサイズで前作とほぼ変わらない実売にとどまり、今季の他社新型より明確に手頃な位置にいる。
  • 割り切っている点:雪上と静粛性の裏付け。数値が示されているのは氷上とウェットの制動・旋回に限られ、深雪や騒音の面で前作からどれだけ伸びたかは、まだ読み取れない。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2とX-ICE SNOW+・ブリザック アイスピークとの決定的な違い

2026年の冬に向けて登場した新型スタッドレスのうち、アイス・ゼロ・アシンメトリコ2と客層が重なりやすいのは、輸入プレミアムのミシュランX-ICE SNOW+(エックスアイス スノープラス)と、国内の装着率でも存在感の大きいブリヂストンのブリザック アイスピークだ。

3本とも前作から性能を引き上げた新型だが、各社が数字で示した伸びしろは、氷上・雨・寿命とそれぞれ別の場所にある。

比較項目 アイス・ゼロ・アシンメトリコ2 X-ICE SNOW+ ブリザック アイスピーク
発売時期 2026年7月1日(前作アイス・ゼロ・アシンメトリコの後継) 2026年8月1日から順次(X-ICE SNOWの後継) 2026年9月1日(ブリザック DM-V3の後継)
ラベリング・氷上認証 国内ラベリング対象外。アイス・グリップ・シンボルと3PMSFを取得 国内ラベリング対象外。氷上認証の有無は参照した発表資料に記載なし 国内ラベリング対象外。アイスグリップシンボルを取得
最大の強み 50%摩耗までのサイプ維持を前作比11%向上。氷上ブレーキング4.5%・コーナリング6%向上 氷と雪の性能を維持しながら、ウェットブレーキング約7.3%向上、耐摩耗性能約25%改善、転がり抵抗約5.6%低減 発泡ゴムとトレッド幅の拡大で氷上ブレーキ制動距離を11%短縮、摩耗ライフを14%向上
性格 切れ込みを絞ってブロックを締め、摩耗末期の氷上に備えるピレリの日本専用設計 冬道以外のドライ・ウェットでの安定性と快適性まで配慮した、全方位型 高荷重・ハイトルクな車両向けに構造とパタンを専用設計した、重量級の冬の足
対象車種 コンパクトカーからセダン、ミニバン、SUVまで(16〜21インチ、全48サイズ) ガソリン車からハイブリッド車、EVまで。ミニバンやSUVにも対応(16〜22インチ、全97サイズ) SUV、CUV、BEV、HVなど高荷重・ハイトルクな車両が主対象(全57サイズ)

価格.comの225/65R17で3本の最安を並べると、アイス・ゼロ・アシンメトリコ2が1本14,700円、X-ICE SNOW+が22,300円、アイスピークが25,960円だった(いずれも最安、2026年10月10日時点)。4本に換算すると、X-ICE SNOW+とは約3万円、アイスピークとは約4.5万円の開きになる。

なお、3社の改善率はいずれも自社の前作との比較で、試験条件もそろっていない。11%や7.3%といった数字を、メーカーをまたいで大小比較することはできない点に注意したい。

  • 価格と摩耗後の氷上で選ぶならアイス・ゼロ・アシンメトリコ2:今季の新型を手の届く価格で履きたい人に向く。切れ込みを残す設計は、同じタイヤを複数シーズン使い続ける前提でこそ意味を持つ。
  • 雨の日と長持ちで選ぶならX-ICE SNOW+:ウェットブレーキングと耐摩耗性能の伸びを明確な数字で示しているのが強み。雪より雨やシャーベットに出会うことの多い地域で、冬以外の路面の安心感まで求める人に合う。サイズ数も3本の中で最も多い。
  • 重いSUVや電動車で氷上と寿命を両立させるならブリザック アイスピーク:重量のある車でタイヤが減りやすいことを前提に、構造から専用設計したモデル。氷上の止まりと摩耗ライフの両方に数字を出しており、価格差を受け入れられるなら有力な本命になる。
アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の持ち味は、今季の新型でありながら前作並みの価格に収まり、そのうえで使い込んだあとの氷上を重視している点にある。
一方で、雨と寿命の数字はX-ICE SNOW+、重量車への専用設計はアイスピークが一歩前に出ている。愛車の重さと冬の路面の傾向しだいで、本命は入れ替わる。

⚠️ピレリ アイス・ゼロ・アシンメトリコ2のメリット・デメリット|摩耗後の効きは強いが、15インチ車には選択肢なし

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、サイプを残す設計と手頃な価格では筋の通ったタイヤだが、サイズの選択肢と判断材料の少なさには、はっきりした制約がある。

⭕メリット:減ったあとを見越した設計を、前作並みの実売で手にできる

50%摩耗まで切れ込みを多く残すトレッドデザイン、極低温で硬くなりにくいゴム、摩耗末期まで剛性を支える下層ゴム。2代目の改良は、いずれも新品時より「使い込んだあとの冬」に効いてくる性質のものだ。

それでいて、価格.comの225/65R17では前作との差が500円に満たず、新世代の改良をほとんど上乗せなしで受け取れる。スタッドレスを数シーズン使い切る人ほど、この組み合わせの恩恵は大きい。

❌デメリット:15インチの撤退、前作比だけの数字、実走データの空白、3つの物足りなさ

①15インチのサイズが用意されていない

前作は15〜20インチの計44サイズだったが、2代目は16〜21インチの全48サイズへ移り、15インチが外れた。

15インチ純正のコンパクトカーに乗っている人は、2代目を選べない。前作の15インチは価格.comで195/65R15が1本8,700円から掲載されており(2026年10月10日時点)、この車格なら前作や他社モデルが現実的な選択肢になる。

②改善幅は「自社の前作比」でしか示されていない

氷上ブレーキング4.5%、コーナリング6%という伸びは、あくまで前作アイス・ゼロ・アシンメトリコとの比較だ。アイスピークの11%短縮はDM-V3比、X-ICE SNOW+の7.3%向上はX-ICE SNOW比で、基準も試験条件も異なる。

数字の大きさだけで他社より劣る・勝ると判断する材料にはならない。一方で、氷上性能を他社と同じ物差しで比べたデータも、現時点では見当たらない。

③日本の冬を越えた実走レビューがまだない

発売が7月で、まだ雪のシーズンを経ていない。価格.comの225/65R17のページでは、レビューもクチコミも0件だった(2026年10月10日時点)。

切れ込みを残す設計が、実際に50%摩耗の段階でどれほど効きを保つかは、早くても数シーズン後でなければ確かめられない。

16インチ以上の車で、同じスタッドレスを溝が減るまで履き続けるなら、弱点より利点が勝ちやすい。15インチの車に乗る人や、第三者の実走評価を見てから決めたい人は、評価が出そろうまで前作や他社の実績あるモデルも並べて検討したい。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の”摩耗後も効く”は本当か?実走レビュー前の公表データと未公開の試験条件から検証

購入者の声も第三者の試乗記もまだない段階では、評価を語るより、何が分かっていて何が分かっていないかを切り分けるほうが判断の役に立つ。メーカーの説明と、まだ埋まっていない空白を順に整理する。

わかっていること|メーカーが示した設計と数字

切れ込みを残すための手当ては3方向から示されている

ピレリは、トレッドデザインの一新、バイオ由来オイルの新コンパウンド、2層式のゴム構造という3つのアプローチで、摩耗が進んでも性能が落ちにくくしたと説明している。Car WatchとAuto Messe Webの報道も、この3点を同じ構成で伝えている。

編集部の見立て:形状・素材・構造のどれか1つに頼らず、3つを同じ目的に向けている点に設計の一貫性がある。ただし、いずれもメーカー自身の説明で、第三者による分解や計測の裏付けはまだない。

前作比の数字は、氷上とウェットの制動・旋回に集中している

公表された伸び率は、氷上ブレーキング4.5%、氷上コーナリング6%、冬季ウェット制動6%、50%摩耗までのサイプ維持11%の4つだ。雪上性能は3PMSFの取得、静粛性は溝配列の最適化という説明にとどまり、前作比の数値は示されていない。

編集部の見立て:数値の配分からは、凍結路と冬の雨を最優先し、深雪性能は認証を満たす水準を確保するという優先順位が読み取れる。雪の多い地域の人ほど、この空白を意識しておきたい。

まだわかっていないこと|試験条件と、日本の冬の答え合わせ

前作比データの試験条件

4.5%や6%といった数字が、どのサイズ・どの車両・どんな路面温度で測られたものかは、参照したピレリの公式製品ページ、Car Watch、Auto Messe Webの記事には記載がなかった。

編集部の見立て:条件が分からない以上、数字は「前作より良くなった方向」を示すものとして読むのが妥当だ。条件が公表されれば、自分の車格に近い試験かどうかで重みを判断できるようになる。

「サイプ維持11%」と、摩耗後の止まり方の関係

11%という数字は、50%摩耗時点で接地面内にどれだけサイプが残るかを示す指標で、摩耗したタイヤの氷上制動距離そのものではない。摩耗品での制動データは、参照した資料の範囲では公表されていなかった。

編集部の見立て:切れ込みが多く残れば効きを保ちやすい、という理屈は通る。ただ、それがどれだけ止まりやすさに結びつくかは、摩耗品の比較試乗や購入者の長期使用レポートを待つ必要がある。

日本の冬を越えた購入者の評価

発売は2026年7月で、価格.comの225/65R17のページではレビュー0件、クチコミ0件だった(2026年10月10日時点)。

編集部の見立て:最初の評価が集まるのは、2026〜2027年の冬を越えてからになる。ピレリのスタッドレスとして前作の流れを引き継ぐモデルだけに、前作との乗り比べを含む実走レビューが出てくるかどうかに注目したい。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2がおすすめな人と最適な車種

今季の新型を予算内に収めたいうえに、選択肢の少ない19インチ前後のサイズを履いている。しかも同じスタッドレスを溝が減るまで使い切るつもりでいる。アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の設計と価格がいちばん生きるのは、そういうオーナーの足元だ。

反対に、15インチの車に乗る人、重量級のSUVで寿命を最優先したい人、雨の多い地域でウェット性能の裏付けを重視する人には、ほかに比べたいモデルがある。

  • 19インチ純正のプリウスやRAV4に乗る人:60系プリウスのZ・Gグレードが履く195/50R19は、流通量が少なくスタッドレスの選択肢が絞られやすいサイズだ。2代目はこのサイズと、RAV4の235/55R19をどちらも用意している。
  • スタッドレスを数シーズン使い切りたい人:50%摩耗まで切れ込みを残す設計は、使用年数が長くなるほど意味を持つ。新品の数シーズンだけで履き替える人より、溝が減るまで付き合う人に向く。
  • この用途なら他モデルが向く人:15インチ車なら前作アイス・ゼロ・アシンメトリコや他社モデル、重量のあるSUVやEVで摩耗ライフを重視するならブリザック アイスピーク、雨やシャーベットの多い地域ならX-ICE SNOW+が候補の筆頭になる。
タイヤサイズ 代表車種 価格目安(4本・税込) このサイズを選ぶ理由
195/50R19 88H プリウス(60系)Z・G 97,560円 純正と同じロードインデックス・速度記号で、選択肢の限られる19インチ細幅サイズを新型でまかなえる
225/65R17 106H XL RAV4(50系)X 58,800円 3本の新型比較で使った基準サイズ。2代目の価格面の強みがいちばん分かりやすく出る
235/55R19 105H XL RAV4(50系)アドベンチャー・G”Z パッケージ” 79,600円 19インチ純正のSUVで、前作との価格差も確認できるサイズ

※価格は価格.com掲載の最安価格(税込・1本)の4本分(タイヤ本体のみ、工賃・送料別、2026年10月10日時点)。代表車種はトヨタ公式の工場装着タイヤサイズ一覧で確認した。RAV4の純正は225/65R17 102H・235/55R19 101Vで、2代目はロードインデックス・速度記号が異なるXL規格のため、装着可否と指定空気圧は販売店で確認したい。装着予定のサイズが決まったら、同一規格で最新価格を確認したい。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ

メーカー ピレリ(PIRELLI)
シリーズ ICE ZERO(アイス・ゼロ)ファミリー
モデル ICE ZERO ASIMMETRICO 2(アイス・ゼロ・アシンメトリコ2)
発売日 2026年7月1日(順次発売)
対象 コンパクトカー、セダン、ミニバン、SUV
サイズ展開 195/55R16 87Q〜265/45R21 108H XLを含む、16〜21インチの全48サイズ
ラベリング 対象外(国内のタイヤラベリング制度は夏用タイヤが対象)。認証:3PMSF、アイス・グリップ・シンボル
価格帯 オープンプライス。価格.comで確認できた43サイズの最安価格は1本14,500円〜40,630円

※価格は2026年10月10日時点の価格.com掲載の税込・1本の最安価格(確認できた43サイズ)。サイズ数はピレリの発表に基づく。購入時は装着予定サイズの最新価格・在庫を販売店で確認してほしい。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2についてよくある質問

Q&Aの文字と虫眼鏡のイラスト

Q. アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、前作から氷上性能がどれくらい上がりましたか?

A. ピレリの発表では、前作アイス・ゼロ・アシンメトリコと比べて氷上ブレーキング性能が4.5%、氷上コーナリング性能が6%向上し、冬季のウェット路面での制動性能も6%向上している。ブレーキング性能は、厳格な氷上性能基準を満たすアイス・グリップ・シンボル認証も取得した。ただし、試験のサイズや条件は参照した資料では確認できなかった。

Q. 15インチのサイズはありますか?

A. 2代目のサイズは16〜21インチの全48サイズで、15インチは用意されていない。前作は15〜20インチの計44サイズだったため、15インチの車は前作や他社モデルから選ぶことになる。

Q. X-ICE SNOW+やブリザック アイスピークとは何が違いますか?

A. 各社が前作比で数値を示した項目が異なる。アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は氷上の制動・旋回と50%摩耗までのサイプ維持、X-ICE SNOW+はウェットブレーキングと耐摩耗性能、アイスピークは氷上ブレーキ制動距離と摩耗ライフで伸びを示している。価格.comの225/65R17の最安では、2代目が1本14,700円、X-ICE SNOW+が22,300円、アイスピークが25,960円だった(2026年10月10日時点)。

Q. 摩耗が進むと氷上性能はどうなりますか?

A. ピレリは、トレッドデザインの一新と2層式コンパウンドにより、冬タイヤとしての使用限度にあたる50%摩耗まで、接地面内のサイプ維持を前作比で11%高めたとしている。一方、摩耗したタイヤの氷上制動距離のデータは公表されておらず、実際の効きの持続は今後の実走レビューで確かめる必要がある。

まとめ:アイス・ゼロ・アシンメトリコ2は、切れ込みを減らして残すことで”使い込んだあとの氷上”を狙った新型だ

ピレリ アイス・ゼロ・アシンメトリコ2(PIRELLI ICE ZERO ASIMMETRICO 2)は、サイプの密度を下げてブロックを締め、その切れ込みを50%摩耗まで多く残すことで、使い込んだあとの氷上性能を保とうとしたスタッドレスタイヤだ。19インチ前後の大径サイズを履くハイブリッド車やSUVのオーナー、同じスタッドレスを数シーズン使い切るつもりの人には、前作並みの実売で新世代の改良を受け取れる点がそのまま利点になる。

その一方で、15インチの車に乗る人は2代目を選べず、雨の多い地域や重量級のSUVでは、ウェットと寿命の数字を示したX-ICE SNOW+や、高荷重車向けに専用設計したブリザック アイスピークの方が納得しやすい。

まだ日本の冬を一度も越えていないタイヤであることも、忘れずにおきたい。メーカーの数字が示す方向性を信じて今季から履くか、最初の冬の実走評価を見てから決めるか。その判断材料をそろえることが、この名鑑の役目だ。

アイス・ゼロ・アシンメトリコ2の”切れ込みを残す”設計は、今季の新型や同門のモデルと並べると輪郭がはっきりする

価格と摩耗後の氷上に振った2代目の立ち位置は、本文の比較表で一通り押さえられた。同じ冬に出そろったライバルの詳細や、スタッドレス以外のピレリの選択肢、ランキング上の順位まで見ておけば、最後の一本を決める材料がそろう。

今季の新型スタッドレスと、正面から比べる

ピレリの中で、冬の選択肢を広げて見る

ランキングで氷上と車格の立ち位置を確かめる

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