ブリヂストンのスタッドレスといえば“ブリザック”。
その中でもVRXシリーズは、雪国ユーザーの信頼を長年集めてきた定番中の定番。
とはいえ「VRX2とVRX3、何がどう違うの?」という疑問を持つ人は多いはず。
結論から言うと、VRX3はまったく新しいブリザック。
氷上性能・効きの持続・静粛性・寿命──すべてが進化している。
この記事では、VRX2とのリアルな違いを“数値と乗り味”の両面から徹底解説。
旧モデルを履いていた人ほど驚く進化を、ガチで掘り下げる。
VRX2とは? “ブリザック黄金期”を築いた定番モデル
ブリザック VRX2は、2017年に登場したブリヂストンの主力スタッドレス。
「氷上性能と静粛性の両立」を初めて高次元で実現し、一気に“街乗りスタッドレスの完成形”と呼ばれるようになった。
発売から数年経った今も根強い人気を誇る。
氷上性能|当時の常識を超えたグリップ力
VRX2では、ブリザック伝統の発泡ゴムがさらに進化。
氷上の水膜を吸い取り、タイヤ表面が氷に密着する構造。
VRX初代よりも制動距離を約10%短縮し、「止まるブリザック」を確立したモデルだ。
- 氷上制動性能:先代比 約10%短縮
- 発進トラクションも向上
発売当時は、一般道でも“効きが違う”と感じる人が多かった。
静粛性・快適性|“うるさいスタッドレス”のイメージを覆した
VRX2のもう一つの功績が静粛性。
トレッドブロックを細かく分割し、振動とパターンノイズを低減。
スタッドレス特有の「ゴロゴロ音」が劇的に減り、冬でも快適に走れるようになった。
- 走行音が約20%低減
- ステアリングの応答性も自然
結果、冬でも“夏タイヤのように静か”と評価されるほどになった。
寿命・耐久性|やや柔らかいが性能維持は高い
VRX2は柔らかめのゴムで食いつきを重視した設計。
そのため摩耗はやや早いが、性能の落ち方が緩やかで、最終年までしっかり効くと評判だった。
- 実使用で4シーズン前後が目安
- 経年劣化にも比較的強い
「減っても効く」─この言葉を体現したのがVRX2だった。
VRX3とは? “止まる”をさらに極めた最新ブリザック
ブリザック VRX3は、2021年に登場したブリヂストンの最新世代スタッドレス。
VRX2で築いた快適性をそのままに、氷上性能と耐久性を根本から作り直したモデルだ。
キャッチコピーは「さらに、ちゃんと止まる」。
その言葉どおり、ブリザック史上でもっとも“止まる”タイヤに仕上がっている。
氷上性能|新発泡ゴムで“ミクロの吸着力”が進化
VRX3に採用されたのは、新開発のフレキシブル発泡ゴム。
氷上の水膜を吸い取りながら、微細な凹凸にピタッと密着。接地面の水を排出しつつ、より大きな摩擦力を生み出す。
その結果、VRX2比で氷上制動距離が約20%短縮。
凍結路でも「しっかり止まる」「怖くない」と感じる仕上がりになった。
- 氷上制動距離:VRX2比 約20%短縮
- 氷上発進性能:約10%向上
これまでの“効く”を超えて、“止まるのが当たり前”に進化した。
静粛性・快適性|大型車でも静かに転がる
VRX3では、トレッドブロック形状の最適化と、ノイズ抑制ピッチ配列を導入。
SUVやミニバンなど重量級車でも、走行音を抑えながらしなやかに転がる。
車内のこもり音も減少し、スタッドレスとは思えない上質な静けさを実現している。
- 走行ノイズがVRX2比で約10%低減
- ステアリングの応答性がより自然に
街乗りでも静かに走れる「冬のプレミアムタイヤ」と呼ぶにふさわしい。
寿命・耐久性|柔らかさを保ちつつ“効きが長く続く”
VRX3のもう一つの進化が寿命性能。
ゴムが経年で硬くなりにくく、最終年でも氷上性能をキープできる。
ブリヂストンはこれを「効きの持続性」と呼び、従来より20%以上アップ。
実際に4〜5シーズン使っても、初期性能との差が少ない。
- 効きの持続性:約120%(VRX2比)
- 摩耗後も性能維持が高い
短期勝負の“新しいゴム”ではなく、長く安心して使えるタイヤになった。
VRX2とVRX3の違い|氷上性能・静粛性・寿命・価格を徹底比較
同じブリザックでも、VRX2とVRX3は“別物”といっていい。
氷上性能・静粛性・寿命・価格──それぞれの項目で狙いが変わり、進化の方向も明確に分かれている。
ここでは主要4項目を順に比較していこう。
氷上性能の違い|ブレーキの確実性はVRX3が圧勝
氷上ブレーキテストではVRX3が約20%短い制動距離を記録。
VRX2が「しっかり止まる」レベルだったのに対し、VRX3は「止まって当然」と感じるほどの安定感。
ブリヂストン独自の新発泡ゴムが水膜を吸収し、氷とタイヤの間に摩擦を生み出す力がさらに強化された。
- VRX3:氷上制動距離がVRX2比 約20%短縮
- VRX2:依然として高い安定性を維持
総合的な“止まる力”で選ぶなら、間違いなくVRX3だ。
静粛性・乗り心地の違い|静かさと滑らかさの質が変わった
どちらも静粛性は高いが、質感がまったく違う。
VRX2は「夏タイヤに近い自然な静けさ」。VRX3は「高級車のような吸音感」と表現される。
トレッドパターンの最適化で、音の高さ・こもり音を両方抑えている。
- VRX3:ノイズレベルを約10%低減
- VRX2:静粛性は高いが、やや路面音が残る
走行中の“しっとり感”まで含めると、VRX3のほうがワンランク上の快適さだ。
寿命・耐久性の違い|効きが長く続くのはVRX3、摩耗スピードは拮抗
寿命で見ると、VRX3が優位。
経年硬化しにくく、5シーズン目でも性能の落ちが少ない。
一方、VRX2は柔らかめのゴムで食いつき重視のため、摩耗スピードはやや早いが、最後まで“効き”を残す特性だった。
- VRX3:性能維持力がVRX2比 約120%
- VRX2:摩耗しやすいが最後まで効く
長期的に安定して使いたいならVRX3、食いつき感を重視するならVRX2もまだ現役だ。
価格・コスパの違い|VRX3は高価だが“投資価値あり”
価格帯は1本あたりVRX3が約3,000〜5,000円高い。
ただし氷上性能・寿命・静粛性の総合力を考えると、その差は「安全への投資」として納得できるレベルだ。
- VRX2:実売価格 13,000〜17,000円前後(1本)
- VRX3:実売価格 16,000〜22,000円前後(1本)
価格差はあるが、安心感・静けさ・長寿命を全部取るならVRX3の方が結果的に得だ。
口コミ・評判で見るVRX2とVRX3の評価の違い
実際に履いてみたユーザーの声を聞くと、VRX2とVRX3の評価ポイントはまったく違う。
VRX2は「柔らかく効く」「静かで安心」、VRX3は「とにかく止まる」「全体的に上質」といった声が多い。
VRX2の口コミ傾向
- 「4シーズン目でも効きが落ちない。信頼できる。」(Amazon)
- 「静かでしなやか。冬でも快適に走れる。」(価格.com)
長年使うユーザーが多く、“安定した安心感”に対する評価が高い。
VRX3の口コミ傾向
- 「氷の上でもちゃんと止まる。これが本物のブリザック。」(Amazon)
- 「高いけど納得。雪道での安定感が全然違う。」(みんカラ)
氷上性能の高さと静粛性の両立に驚く声が多く、“信頼を超えた安心”を実感する人が目立つ。
つまり、VRX2は“十分効くスタッドレス”、
VRX3は“止まるのが当たり前のスタッドレス”。
どちらも評価は高いが、求める安心の方向が違うだけだ。
どちらを選ぶべきか?|走る環境別おすすめ
ブリザックVRX2とVRX3は、どちらも完成度の高いスタッドレス。
違いは「どんな環境で走るか」。
それぞれの得意分野を理解すれば、後悔しない選び方ができる。
雪が多い地域・凍結路を頻繁に走る人
- VRX3:氷上制動力が高く、発進・停止ともに安定
- VRX2:氷上性能は高いが、VRX3には一歩及ばず
雪国や通勤で凍結路を走る人はVRX3一択。止まる安心感が段違いだ。
雪が少ない都市部・高速走行が多い人
- VRX2:静かで快適。街乗り中心にちょうどいい
- VRX3:静粛性は高いがオーバースペックになる場合も
都市部で雪が少ない地域ならVRX2がベスト。静かで長距離も疲れにくい。
年間走行距離が多い・長く使いたい人
- VRX3:経年劣化に強く、5シーズン以上の使用も可能
- VRX2:4シーズン前後で交換目安
長期コスパを重視するならVRX3。寿命・効きの持続ともに安定している。
価格重視・短期間で履き替える人
- VRX2:価格が落ち着いており、コスパ良好
- VRX3:最新モデルゆえ価格は高め
価格を最優先するならVRX2。冬の短期間だけ履く人には十分な性能がある。
結論として──
・雪国・氷上性能重視派はVRX3
・都市部・コスパ重視派はVRX2
この基準で選べば間違いない。
よくある質問(Q&A)|VRX2とVRX3の違いをさらに深掘り
VRX2とVRX3はどちらも完成度の高いブリザックだが、求める方向性によって“正解”が変わる。
ここではよくある質問を通して、その違いを整理する。
Q1. 氷上性能が高いのはどっち?
- VRX3:氷上制動距離がVRX2比で約20%短縮
- VRX2:氷上発進・コーナリングでも安定感は健在
氷上での“止まる確実性”はVRX3が圧倒的に上だ。
Q2. 寿命が長いのはどっち?
- VRX3:経年劣化に強く、効きが長く続く
- VRX2:柔らかめのゴムで摩耗は早め
長期的に性能をキープしたいならVRX3、短期間で履き替えるならVRX2もまだ有効だ。
Q3. 静粛性はどう違う?
- VRX3:こもり音や路面ノイズをより効果的に抑制
- VRX2:夏タイヤに近い自然な静けさ
質感で言えばVRX3が“上品な静かさ”、VRX2は“ナチュラルな静けさ”だ。
Q4. 価格差はどれくらい?
- VRX3:1本あたり約3,000〜5,000円高い
- VRX2:価格が落ち着いており、コスパ重視向け
価格差はあるが、氷上性能と静粛性を考えるとVRX3の価値は十分ある。
Q5. どんな人に向いている?
- VRX2:街乗り中心・年間走行距離が少ない人
- VRX3:雪国在住・氷上路面での信頼性を最重視する人
つまり、“効きの持続と安心感”を求めるならVRX3、“バランス重視”ならVRX2がちょうどいい。
まとめ|VRX2とVRX3の違いを一言で言うなら
ブリザックVRX2とVRX3の違いをひと言でまとめるなら、「しっかり止まる安心感」か「静かで扱いやすい快適さ」か。
どちらも完成度が高く、日常の冬道を守ってくれる優秀なスタッドレスだ。
- VRX3: 氷上性能・静粛性・寿命がすべて進化。雪国ドライバー向け。
- VRX2: 十分な氷上性能と快適性を両立。都市部やコスパ重視派に最適。
つまり、「冬のあらゆる道で絶対に止まりたいならVRX3」。
「静かで快適に冬を乗り切りたいならVRX2」。
どちらを選んでも、ブリヂストンらしい確かな安心が手に入る。
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