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ヨコハマRY61評価レビュー!商用バンのタイヤ交換をゼロにする最強オールシーズン

ヨコハマ

【結論】ヨコハマ ブルーアース Van オールシーズン RY61(BluEarth-Van All Season RY61)は、商用バン・軽商用車のために設計されたオールシーズンタイヤだ。夏はサマータイヤ、冬前はスタッドレスへ履き替える——という年中行事を、1本で片づけてしまう発想が本質にある。

雪国以外で働く配送車や営業車にとって、タイヤ交換の予定を年に2回組まなくていいというのは地味に大きい。価格.comのユーザーレビュー(145/80R12)では満足度4.00の評価がつき、「舗装路でも未舗装路でも普段使いには支障なく使える」という声が寄せられている。

トリプルWDグルーブという技術名だけを聞いても、実際の使い勝手はピンと来にくい。だからこの名鑑では、その中身から正しいサイズ展開、ネクセンやグッドイヤーとの違いまで、RY61の実力を一つずつ丁寧に解き明かしていく。

  1. なぜ今、RY61が「商用車のオールシーズン」という選択肢になったのか
    1. 市場文脈
    2. 設計思想の核
    3. 主戦場の明確化
    4. 現在地
  2. RY61の技術に見る、雪上性能と耐久性の両立方法
    1. ①トリプルWDグルーブ(=Wide&Deepな3本の溝を組み合わせた技術)
    2. ②スクエアショルダーブロック+タフセンターブロック
    3. ③トリプルポリマーコンパウンド
    4. ④アンチクラックセレーション
  3. RY61の性能を5項目で採点|耐摩耗・ウェット・雪上・静粛性・コスパ
    1. 最大の強み
    2. 意外な健闘
    3. 割り切っている点
  4. RY61とN’blue 4Season Van・VECTOR 4SEASONS CARGOとの決定的な違い
    1. 純正サイズだけで迷わず選びたいならRY61
    2. ホイールごとインチアップも視野に入れるならN’blue 4Season Van
    3. キャンパーやレジャー用途も見据えるならVECTOR 4SEASONS
  5. ⚠️ヨコハマ RY61のメリット・デメリット|通年運用のしやすさは強いが、本格雪道への過信は禁物
    1. ⭕メリット:商用バンの「二重管理」をなくす通年運用
    2. ❌デメリット:路面・快適性・サイズ、3つの割り切り
  6. RY61は本当に”通年で使える”のか?実走レビューと専門家データで検証
    1. ユーザーの声|商用車・軽キャンパーでの本音
    2. 専門家の評|タイヤ販売店が伝える注意喚起
  7. RY61がおすすめな人と最適な車種|ハイエース・エブリィは対応する?
    1. 配送・営業で軽バン/軽トラを使う事業者
    2. 小型商用バンで走行距離が長いユーザー
    3. この用途なら他モデルが向く人
  8. RY61のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ
  9. まとめ:商用バンから「季節」という変数を引き算する一本
  10. 通年で使える安心感は、同じ土俵の相手と比べてこそ見えてくる
    1. 商用バン用タイヤという同じ土俵で、他ブランドと比べる
    2. 商用車の枠を超えて、乗用ミニバン向けも見ておく
    3. ブランド全体の中での位置づけも確認する

なぜ今、RY61が「商用車のオールシーズン」という選択肢になったのか

ヨコハマ ブルーアース Van オールシーズン RY61のタイヤ本体

RY61は、2022年11月下旬にヨコハマが日本国内へ投入した、商用バン・ライトトラック専用のオールシーズンタイヤだ。もともと欧州で実績を積んでいたモデルを、日本の商用車事情に合わせて展開した一本になる。

市場文脈

配送・営業車を抱える事業者にとって、季節ごとのタイヤ交換は地味なコストと手間だ。スタッドレスとサマータイヤを二重に保管する場所も要る。RY61は、この「二重管理」自体をなくす方向で企画された。

設計思想の核

スタッドレス並みの氷上性能を狙うのではなく、雪上・ウェット・耐摩耗という商用車が日常的に直面する条件を、1本でバランスさせることに軸足を置いている。

主戦場の明確化

非降雪圏での通年使用、あるいは降雪圏でもサマータイヤの代わりとして使うという2つの使い方が、ヨコハマ自身が想定するシーンとして明記されている。本格的な圧雪・凍結路面は、あくまでスタッドレスの担当領域のままだ。

現在地

発売から2026年で4年目に入り、後継モデルは確認されていない。12・14・15インチという商用車の純正サイズに絞った展開のまま、現行モデルとして流通が続いている。

RY61の技術に見る、雪上性能と耐久性の両立方法

RY61のトレッドパターンと開発思想を示すイメージ

RY61の性能を支えているのは、大きく4つの技術要素だ。トレッドパターンとコンパウンド、サイドウォールの設計が、雪上性能と耐久性、そして商用車特有の摩耗の速さという課題に対応している。

①トリプルWDグルーブ(=Wide&Deepな3本の溝を組み合わせた技術)

センター部のジグザグ状グルーブが雪上でのエッジ効果を発揮し、左右2本のストレートグルーブが横方向のラグ溝と交差することで雪柱せん断力を生む。効率的な排雪・排水を1つのパターンで両立させる設計だ。

②スクエアショルダーブロック+タフセンターブロック

ショルダー部の大型ブロックがコーナリング時の接地を確保しつつ剛性を高め、センター部の大型ブロックが直進時の接地面積を確保する。どちらも狙いは共通していて、商用車にありがちな偏摩耗を抑えることに置かれている。

③トリプルポリマーコンパウンド

耐摩耗性、低温下でのしなやかさ、カット・チッピングへの耐久性という性質の異なる3種類の材料を配合。荷物を積んで長距離を走る商用車の使われ方を前提にした処方だ。

④アンチクラックセレーション

サイドウォールに、向きの異なるセレーション(刻み)を配置することで、ひび割れの原因になる力の集中を防ぐ構造。荷物の”箱”をモチーフにしたデザインだという。

この4つに加えて、欧州で冬用タイヤとして認証された「スノーフレークマーク(正式名称:スリーピーク・マウンテン・スノーフレークマーク)」を取得している点も見逃せない。冬用タイヤ規制下の高速道路でも、チェーンなしで通行できる根拠がここにある。

RY61の性能を5項目で採点|耐摩耗・ウェット・雪上・静粛性・コスパ

RY61の性能バランスを示す簡易評価チャート

ここでは点数化しにくい方向性を、あえて数値で整理する。星ではなく5点満点の数値表記で、同じ商用バン向けオールシーズンというカテゴリを基準に、RY61がどこに強みを置いているかを一望できるようにした。なお、このスコアは第三者機関の計測値ではなく、公式情報と実走レビューを踏まえた編集部による相対評価である点はあらかじめ断っておきたい。

評価項目 スコア 根拠コメント
耐摩耗性・耐荷重性 4.5 / 5.0 トリプルポリマーコンパウンドとタフセンターブロックで、商用車特有の早期摩耗・偏摩耗を抑える設計。ヨコハマが最も強く訴求する軸。
ウェット性能 4.0 / 5.0 トリプルWDグルーブによる排水設計で、雨天時の制動安定性は商用タイヤとして十分な水準。
軽雪対応力 3.5 / 5.0 スノーフレークマーク取得で急な降雪には対応できるが、本格的な圧雪・凍結路面はスタッドレスに譲る。
静粛性・乗り心地 3.0 / 5.0 商用車の剛性重視設計が前提のため、乗用車向けコンフォートタイヤほどの静けさは期待しにくい。
コストパフォーマンス 4.0 / 5.0 12インチで1本6,000円台からと、通年運用のコストとしては手が届きやすい価格帯にある。

最大の強み

耐摩耗性・耐荷重性の4.5。商用車の使われ方そのものを前提にした処方が効いている。

意外な健闘

コストパフォーマンスの4.0。通年で1セット運用できることを踏まえると、実質的な負担はさらに軽い。

割り切っている点

静粛性・乗り心地。快適性よりも耐久と安定を優先した性格が、数値にもそのまま表れている。

RY61とN’blue 4Season Van・VECTOR 4SEASONS CARGOとの決定的な違い

RY61と競合の商用バン向けオールシーズンタイヤを比較するイメージ

RY61を検討する人が同時に迷う相手は、たいていネクセン N’blue 4Season Vanかグッドイヤー VECTOR 4SEASONS CARGOだ。3本とも「商用バン向けオールシーズン」という同じ括りに入るが、サイズ展開と発売の経緯という実務的な軸で見ると、重心の置き方はかなり異なる。

比較項目 RY61 N’blue 4Season Van VECTOR 4SEASONS CARGO
発売時期 2022年11月(国内投入) 2020年10月(国内投入) 2021年8月(国内投入)
ラベリング 等級非公表(M+S・スノーフレーク取得) M+S・スノーフレーク取得 M+S・スノーフレーク取得(ASTM基準認証)
最大の強み 商用車の純正サイズに絞った展開 グッドデザイン賞受賞のパターン設計+16インチ対応 グローバルブランドの実績+全4サイズ展開
性格 純正指定重視のバランス型 デザイン性とインチアップ志向 レジャー・キャンパー用途にも強い万能型
対象車種 軽トラ・軽バン〜ハイエース(3サイズ) ハイエース/レジアスエース/NV350キャラバン(2サイズ) ハイエース/キャラバン中心(4サイズ)

3本とも根っこにあるのは「オールシーズンで通年運用したい」という同じニーズだが、サイズ展開の設計思想には違いが出ている。ネクセンは純正15インチに加えて16インチのインチアップ需要まで拾いにいっているのに対し、RY61は純正指定サイズへの絞り込みを徹底している格好だ。

純正サイズだけで迷わず選びたいならRY61

12・14・15インチという商用車の標準サイズに絞られているぶん、サイズ選びで悩む余地が少ない。

ホイールごとインチアップも視野に入れるならN’blue 4Season Van

15インチ純正サイズに加えて16インチも用意されているため、見た目の変化も同時に狙える。

キャンパーやレジャー用途も見据えるならVECTOR 4SEASONS

CARGO全4サイズという幅の広さと、グローバルブランドとしての実績が安心材料になる。

3社の中でRY61だけがやっていないことがある。それは「サイズを増やす」という発想だ。
純正指定サイズだけに絞り込む代わりに、選ぶ手間そのものを削っている——これがRY61の勝負どころになる。見た目のドレスアップやインチアップまで視野に入れるなら、答えはN’blue 4Season VanやVECTOR 4SEASONS CARGOに移る。

⚠️ヨコハマ RY61のメリット・デメリット|通年運用のしやすさは強いが、本格雪道への過信は禁物

RY61のメリットと積雪路での限界を示すデメリット

RY61は、すべての性能を高水準で満たすことを狙ったタイヤではない。設計思想に基づいて「伸ばしている点」と「割り切っている点」が明確に分かれている。

⭕メリット:商用バンの「二重管理」をなくす通年運用

サマータイヤとスタッドレスを季節ごとに履き替え、使わない方を保管する——という商用車ならではの手間そのものをなくせるのが最大の価値だ。1本6,000円台からという価格は、4本×2セットを毎年持ち回すコストと比べれば、トータルでの負担軽減がはっきり見えてくる。

❌デメリット:路面・快適性・サイズ、3つの割り切り

①本格的な圧雪・凍結路面には対応しない

スノーフレークマークを取得してはいるが、あくまでオールシーズンタイヤの範囲内の性能だ。北海道や東北の本格的な積雪地でメインタイヤとして使うのではなく、スタッドレスの代替と考えるのは避けたい。

②乗用車的な静粛性・乗り心地は期待できない

荷重を支える剛性重視の設計が前提のため、コンフォート系の乗用車タイヤと比べるとロードノイズは出やすい。空荷での走行時にはこの傾向がより体感しやすい。

③サイズがわずか3種類のみに絞られている

12・14・15インチの3サイズしか用意されていないため、対応できる車種・グレードはあらかじめ限定される。装着予定の車両が純正でこのサイズを使っているかどうかの確認が前提になる。

非降雪圏での通年業務利用、あるいは降雪圏での季節外れの急な雪への備えとして使うなら十分に実用域だが、本格的な雪道をメインで走る用途には向かない。

RY61は本当に”通年で使える”のか?実走レビューと専門家データで検証

RY61の実走レビューと専門家コメントを検証するイメージ

実際に使ったユーザーの声と、タイヤ専門店が伝えた注意喚起。両方を並べると、RY61を「万能タイヤ」だと誤解しないための境界線が見えてくる。

ユーザーの声|商用車・軽キャンパーでの本音

「標準装着のSUPER VAN 355から履き替えた」

みんカラのパーツレビューには、標準装着だったヨコハマ SUPER VAN 355(商用車向け夏用ラジアル)からRY61へ交換したユーザーの投稿がある(2025年10月)。

編集部の見立て:純正の夏タイヤからの乗り換え先として、違和感なく選ばれていることがうかがえる。

「ドライ路面のフィーリングはスタッドレスより上、雪上性能は未知数」

みんカラには、中古で購入した軽キャンピングカーに49,900km時点でRY61を装着したユーザーの投稿もある(2024年2月)。寒波の到来とキャンプ前という理由での交換で、スタッドレスと比べればドライ路面のフィーリングは良いとしつつ、雪上性能は未知数として星4の評価にとどめている。

編集部の見立て:「オールシーズンだから安心」と過信せず、雪上性能を保留にしたまま評価している姿勢は参考になる。

専門家の評|タイヤ販売店が伝える注意喚起

タイヤガーデン浜松(タイヤ専門店)のコメント

エブリィへの装着事例を紹介する中で、同店は「オールシーズンタイヤを”万能タイヤ”だと思うのは止めてください」「このタイヤでスキー場に行こうなんていう考えは止めてください。自殺行為です」と、スタッドレスとの違いを強い言葉で伝えている。

編集部の見立て:販売の現場から出た率直な警鐘であり、RY61の性能を正しく理解するうえで重要な補助線になる。

RY61がおすすめな人と最適な車種|ハイエース・エブリィは対応する?

RY61が適合する商用バン・軽商用車のイメージ

「今年もまたタイヤを積み替えるのか」——毎年その手間に疲れている商用車オーナーなら、RY61は候補に値する。非降雪圏での通年運用はもちろん、降雪圏でもサマータイヤの代わりとして急な雪への備えに使える。

逆に、本格的な圧雪・凍結路面をメインで走る、あるいは16インチ以上へのインチアップを前提にしたい人には、スタッドレスやN’blue 4Season Vanのようなサイズ幅の広いモデルの方が満足度は高い。

配送・営業で軽バン/軽トラを使う事業者

145/80R12サイズが対応。タイヤ交換の年間スケジュールをシンプルにできる。

小型商用バンで走行距離が長いユーザー

155/80R14サイズが対応。耐摩耗性重視の設計が長距離走行と相性がいい。

この用途なら他モデルが向く人

本格降雪地でメインタイヤとして使うなら、RY61ではなくスタッドレスタイヤの方が満足度は高い。

タイヤサイズ 代表車種 価格目安(4本・税込) このサイズを選ぶ理由
145/80R12 80/78N 軽トラック・軽バン(エブリィ、キャリイ、ハイゼットカーゴ等) 約26,560円〜(1本6,640円が目安) 軽商用車の標準サイズで、最も選ばれる価格帯
155/80R14 88/86N プロボックスバン等の小型商用バン 約37,160円〜(1本9,290円が目安) 積載重視の小型商用バンに対応する中間サイズ
195/80R15 107/105N ハイエース(200系)等の標準ボディ商用バン 1本1万6千円台〜(取扱店により変動) 高荷重対応のLT規格で、ハイエースの純正サイズに直結

※価格は価格.com掲載の最安値(2026年8月時点)を参照した目安。タイヤ本体のみ、工賃・送料別。在庫状況や販売店によって変動する。装着予定のサイズが決まったら、同一規格で最新価格を確認したい。

RY61のスペックとラベリング|サイズ展開と価格帯を総まとめ

RY61のサイズ展開とスペックを示す一覧イメージ

メーカー ヨコハマ(YOKOHAMA)
シリーズ ブルーアース(BluEarth)
モデル ブルーアース Van オールシーズン RY61(BluEarth-Van All Season RY61)
発売日 2022年11月下旬(国内投入)
対象 商用バン・軽商用車(乗用車向けラインとは別カテゴリ)
サイズ展開 145/80R12〜195/80R15の3サイズ(12・14・15インチ)
ラベリング 3サイズとも等級は非公表。M+S・スノーフレークマーク(3PMSF)は全サイズ共通で取得
価格帯 1本6,000円台〜1万6,000円台(2026年8月時点の実売目安)

※価格は2026年8月時点で価格.com等の複数販売店にて確認した税込・1本価格の目安。購入時は装着予定サイズの最新価格・在庫を販売店で確認してほしい。

まとめ:商用バンから「季節」という変数を引き算する一本

RY61を装着した商用バンのまとめイメージ

ヨコハマ ブルーアース Van オールシーズン RY61(BluEarth-Van All Season RY61)は、商用バン・軽商用車の年2回のタイヤ交換という手間を、1本の運用でなくしてしまう発想のタイヤだ。特に、非降雪圏で配送・営業車を運用する事業者には、RY61の持ち味がそのまま出やすい。

一方で、本格的な圧雪・凍結路面がメインの現場では、スタッドレスタイヤに軍配が上がる。RY61が狙っているのはそこではない。年に2回あったはずの交換作業を1回に減らす、という地味だが実務に効く引き算にこそ、このタイヤの価値がある。

通年で使える安心感は、同じ土俵の相手と比べてこそ見えてくる

商用車で一年中使えるという実用性はここで確認できたはずだ。ここからは、同じ商用バン向けタイヤの他ブランドと比べるか、乗用ミニバン向けの選択肢まで視野を広げるかで、判断の幅を持たせられる。

商用バン用タイヤという同じ土俵で、他ブランドと比べる

商用車の枠を超えて、乗用ミニバン向けも見ておく

ブランド全体の中での位置づけも確認する

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