オールシーズンタイヤって正直、“器用貧乏”なイメージがつきまとう。
でも、ブルーアース 4S AW21はその先入観をいい意味で裏切る1本だった。
街中の静粛性は想像以上に洗練されていて、雨の日の安定感も強い。
しかも、軽い積雪ならしっかり動ける──このタイヤ、実走してみると印象がガラッと変わる。
もちろん、完璧ではない部分もある。
だけど「雪が降る地域じゃないけど、冬の安心感はほしい」「雨の日のグリップを強化したい」という人には、まさにピッタリの選択肢。
この記事では、ブルーアース 4S AW21を“静粛・雪・雨の3軸”で徹底的にレビュー。
メリット・デメリットまで本音で語るので、購入の判断材料にしてほしい。
結論|ブルーアース4S AW21は“静か+雨に強い”国産バランス型オールシーズンの最適解
ブルーアース4S AW21は、「静かに走りたい」「雨の日が怖いのは絶対イヤ」「でも一年中履き替えたくない」──そんなドライバーに刺さる“国産安心パッケージ”のオールシーズンだ。
氷上特化ではないが、雨・ドライ・軽い雪での安定性が高く、街乗り〜高速までストレスなく走れる。静粛性は国産トップクラスで、低速〜高速まで“耳に優しい”のが最大の強み。
一方で、本格的な凍結路(-5℃以下のガチ氷)はスタッドレスほど強くなく、“豪雪地帯メイン”には不向き。
日常の9割がドライ・雨・薄雪のユーザーには最強クラス。
都市部ユーザー・ファミリーカー・静粛性重視の人にベストな1本だ。
✔ こんな人に合う
- 静かな走りを一年中キープしたい人
- 雨の日の安心感を最優先する人
- 街乗り〜高速メインで“扱いやすさ”を重視する人
- 国産ブランドの安心感が欲しい人
✘ 合わない人
- 冬は凍結路・雪深い地域を頻繁に走る人
- 氷上性能を最重視する人(スタッドレスが必要)
- 積雪の多い山間部で使いたい人
性能レビュー|静粛・雨・乗り心地の“三位一体”で選ぶ価値がある1本
ブルーアース4S AW21は、ヨコハマが「一年中の安心」をテーマに仕上げた万能型オールシーズン。
その実力は、雨の日・街乗り・高速のすべてが“ちょうど良い”。
ここでは5つの軸で、その実力を深掘りしていく。
氷上性能|“走れなくはない”が、あくまで都市部レベルの薄氷向き
AW21の氷上性能は、完全に“都市部の薄い凍結”向け。
ツルツルのブラックアイスではスタッドレスのようには効かないが、
–1℃前後のうっすら凍った橋や日陰は問題なくクリアできる。
氷上テストでは国産スタッドレスより2〜3段階落ちる印象だが、
“履き替え不要でここまで走れるなら十分”という評価が多い。
ドライ性能|ヨコハマらしい“しっとり系”の安定感
ドライ路面ではAW21が本領発揮。
しなやかなコンパウンドで路面追従性が高く、
段差の“コツン感”が少ないという特徴がある。
「しっとりしてて乗り心地がいい」
「思ったよりステアが自然」
という声が多く、“街乗り・ファミリーカーと相性よし”の走りだ。
ウェット性能|雨の日こそAW21の真価。止まる・曲がるがちゃんと安定
EUラベリングでウェット性能Bを獲得しているだけあり、
雨の日の安定感はクラスでも強い部類。
・急な豪雨でもステアがブレにくい
・高速のレーンチェンジでも足元が落ち着いている
・ブレーキ時の“ズズッ”と滑る感じが少ない
など、ユーザー評価もかなり高い。
静粛性|国産トップクラスの“耳に優しい”静かさ
AW21を語る上で絶対に外せないのが静粛性。
低速〜中速のロードノイズがとにかく丸い。
「オールシーズンなのに静かすぎる」という口コミが多数で、
ハイブリッド車やミニバンとの相性が抜群だ。
高速でも耳に残るゴー音が出にくく、
“静かさで選ぶなら国産トップ3に入る”レベル。
寿命・耐摩耗|柔らかさが長く続き、3〜4年のロングライフ
高シリカ配合コンパウンドで、温度変化による硬化を抑制。
口コミでは、3〜4シーズン使用しても性能維持しやすいという声が多い。
「減りにくい」「ヒビが入りにくい」という評価もあり、
年間走行距離が多いドライバーでもコスパは優秀だ。
口コミ・評判|AW21が“選ばれる理由”と“気になる点”をリアル分析
ブルーアース4S AW21の評価は、オールシーズンの中でも「静かさ・雨の日・街乗りの安心感」が突出して高い。
Amazonレビューは星4.3前後(レビュー数:数百件規模)と安定しており、国産オールシーズンの中ではトップクラスの満足度を誇る。
ここでは、ユーザーのリアルな声を「良い・気になる・中立」の3カテゴリに分けて整理し、AW21がどんなドライバーに刺さるのかを深掘りしていく。
良い口コミ|“静か・雨に強い・街乗り快適”の三拍子が揃っている
- 「とにかく静か。スタッドレスより明らかに静かで、街中の走りが快適になった」
- 「雨の日の安心感が高い。レーンチェンジでも滑る気配がない」
- 「乗り心地が柔らかく、段差のいなし方が上質」
- 「都市部ならこれで一年中いける。履き替えが不要でラク」
特に多かったのは静粛性の高さ。
「静かさでAW21に決めた」「ハイブリッド車との相性が抜群」という声も多く、“しっとり静か”な走りを求めるユーザーから圧倒的支持を獲得している。
気になる口コミ|“氷上はスタッドレスほどじゃない”が現実
- 「ブラックアイスはやっぱり怖い。薄い凍結はOKだけど本格雪国は厳しい」
- 「柔らかめの乗り心地なので、高速の応答性は普通レベル」
- 「寿命は悪くないが、年間距離が多いと減りが気になる」
AW21は万能だが、あくまで“オールシーズン寄りの性能”。
深雪・凍結が多いエリアではスタッドレスの方が安全で、AW21は都市部・年数回雪エリア向けという点はユーザーも理解している。
中立評価|“万能だけど尖ってない”というリアルな声も
- 「静かでウェットに強いけど、サマーほどキレはない」
- 「雪に強すぎないのが逆にバランス良い。街乗りユーザー向け」
- 「高性能だけど価格は安くはない。国産品質代と思えば納得」
突出した尖りこそないものの、静粛性・雨・街乗り・寿命の“全部ちょうど良い”万能バランスが評価されている。
評判キーワードまとめ|多かった声TOP3
- 静かさ:「オールシーズンでここまで静かなのは反則級」
- ウェット性能:「雨の日の安定感が強い。レーンチェンジが怖くない」
- 街乗り快適性:「段差が丸く、高級感のある走り」
総合すると、AW21は“街乗り・都市部ユーザーに刺さる静かさ特化のオールシーズン”という評価に落ち着く。
比較|クロスクライメート 3・クロスクライメート 2とAW21の実力差はここで決まる
オールシーズンタイヤの中でも人気が集中する3本、ミシュラン クロスクライメート 3・クロスクライメート 2・ヨコハマ AW21。
どれも“全天候対応”をうたうが、性格はまったく違う。
ここでは、静粛性・雨・ドライ・雪・寿命の5軸で違いを可視化し、「どれが自分に最適か」を5秒で判断できるようまとめた。
| 比較ポイント | AW21 | クロスクライメート 3 | クロスクライメート 2 |
|---|---|---|---|
| 静粛性 | ★★★★★ “国産トップ級の静かさ” |
★★★★★ “高速の静けさが異常値” |
★★★★☆ “街乗りの静けさが得意” |
| 雨(ウェット) | ★★★★ 雨の日に強い国産バランス型 |
★★★★★ 欧州トップ級のウェット性能 |
★★★★★ 雨×低温で圧倒的 |
| ドライ | ★★★☆ 柔らかめで街乗り向き |
★★★★★ 直進性・操縦安定性が高い |
★★★★ 上質でしっとり系の安定感 |
| 雪(軽雪) | ★★★ 都市部の“うっすら雪”なら十分 |
★★★★ 軽雪・低温でしっかり効く |
★★★★☆ 雪での安心感が高い |
| 寿命 | ★★★☆ 平均〜やや長持ち |
★★★★ 摩耗に強い欧州系 |
★★★★ 全体的に長寿命 |
※1:星評価は、実走レビューとメーカー公表値、各タイヤの特性を総合して判断したもの。
※2:ウェット/ドライの傾向は、欧州ラベリングやメーカー資料を参考にした相対比較。
※3:雪(軽雪)の評価は、都市部で想定される「うっすら積雪」や「低温ウェット」を基準にしたもの。
※4:寿命の評価は、同カテゴリーの一般的な摩耗傾向と実走レビューをもとにした目安。
※5:評価は代表サイズ(例:215/60R16)を基準とした傾向で、サイズにより乗り味や性能が変わる場合あり。
AW21が勝つポイント
- 街乗りの“静かさ”はトップ級。 EV・ハイブリッドに最高の相性
- 国産らしいしっとり乗り心地で毎日運転がラク
- 雨の日の安心感が強い(国産ウェット特化系)
- 価格帯がミシュランより控えめで、コスパが高い
AW21が負けるポイント
- 高速の安定性はCC3に明確に劣る
- 軽い雪はOKだが、氷点下ではCC2の低温グリップに負ける
- 性能の“尖り”はなく、あくまで万能系
結論:どれを選ぶべき?(5秒で判断)
- 静粛性×街乗り快適性なら → AW21
しっとり静か。普段乗りが気持ちいい国産万能型。 - 高速安定性×全天候対応なら → クロスクライメート 3
高速の伸び・直進性は圧倒的。 - 低温×雪×全天候バランスなら → クロスクライメート 2
日本の気候に最適化された完成度。
よくある質問(FAQ)
ブルーアース4S AW21を検討している人が、記事では触れきれなかった部分で特に気にするポイントをまとめて回答する。
Q1. 雪が少ない地域でもAW21は安心して使える?
問題なく使える。雪が年に数回という都市部なら性能を持て余すほどで、ドライ・ウェットの安定性も高い。日常使いの快適さを重視するなら十分に選択肢になる。
Q2. 冬の高速道路でも不安はない?
基本的に安心して走れる。高速域でのロードノイズが少なく、直進安定性も高い。ただし“ブラックアイスの山間部”のような極寒条件では、スタッドレスのほうが安全性は高い。
Q3. 夏の暑い時期に性能が落ちたりしない?
落ちない。コンパウンドは高温域でも性能を維持できるよう設計されており、真夏でもドライ・ウェットの制動力は安定している。摩耗の進行も早くはならない。
Q4. 静粛性は国産プレミアムタイヤと比べてどう?
クラスの中では静かだが、レグノ級の“超静粛系”と比べるとさすがに一歩劣る。ただしオールシーズンとしてはトップクラスの静けさで、普段使いの満足度は高い。
Q5. 雨の日の高速で不安定にならない?
ならない。AW21はウェット性能が安定しており、雨の高速でもハンドルが取られにくい。排水性の高いパターンなので、スピードを適正に保てば安心して走れる。
まとめ|ブルーアース4S AW21は“静けさ×安心”を求める人の最適解
ブルーアース4S AW21は、街乗り〜高速まで“とにかく静かで快適”に走りたい人のためのオールシーズンだ。
国産らしいしっとりした乗り味と、軽い操作感のバランスがよく、雨の日でも安心して踏める仕上がり。
豪雪地以外なら一年中これ1本で完結する“静粛オールラウンダー”だ。
静けさ・乗り心地・日本の道路事情との相性──この3つを求めるならAW21で間違いない。
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気になる1本を見つけてみてくれ。
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雨の日の安定性や静粛性で比較するなら必見。AW21の“しっとり系”との性格差が理解できる。 - ▶ ナンカン オールシーズンの実力を本音で検証
価格重視の候補と比較したい人向け。静粛性・乗り心地・寿命をコスパ視点で整理している。



