PR

ダンロップ WM02とWM03の違いを比較|氷上性能・寿命・価格を解説

ガチンコ比較

ダンロップのウィンターマックスシリーズは、国産スタッドレスタイヤの定番として雪国のユーザーに長く選ばれてきた。

その中でも、氷上と長持ちの両立を打ち出したウィンターマックス02(WM02)と、氷上ブレーキ性能を大きく伸ばしたウィンターマックス03(WM03)は、購入や買い替えのたびに比較される組み合わせだ。

この記事では、住友ゴム工業(ダンロップ)の公式リリースと、第三者メディアの実走レビューをもとに、氷上性能・寿命(ライフ性能)・静粛性・価格・デメリットを比べていく。2026年8月に登場した新シリーズ「ICE Pro」との関係も整理した。

「まだWM02でいいのか?」
「新しいWM03に乗り換えるべきか?」

その答えを、公表されている数値と実走レビューから探っていこう。

先に結論だけまとめると、次の3点になる。

  • 氷上性能:WM03が制動距離で約18%短縮(公式試験17.6m→14.5m)。凍結路の安心感はWM03が上
  • 摩耗寿命(ライフ性能):WM02が上。凍結の機会が少なく、ドライ路面中心の走行が多いならWM02のコスパが良い
  • 2026年の動き:氷上特化の新シリーズ「ICE Pro」が登場し、WM03は「氷上と他性能のバランス型」という位置づけに移った
  1. 【早見表】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の違いを4項目で確認
  2. 【診断】走行エリア・使い方別|WM02とWM03、どっちが向いてる?
    1. 【コスト・走行距離重視】非降雪地域・たまの寒波・高速通勤メインならWM02
    2. 【安全・街乗り重視】都市部の凍結・たまにスキー場に行くならWM03
    3. 【氷上・極寒地重視】北海道・東北・北陸の氷盤路・坂道が多いならWM03かICE Pro
  3. 【スペック比較】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の発売時期・技術の違い
  4. 【実走レビュー】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の氷上テスト結果を比較
    1. WM02の氷上テスト|195/65R15・初速20km/hで制動距離17.6m
    2. WM03の氷上テスト|同条件で制動距離14.5m、旋回G 0.127
    3. 実走レビューの読み方|0℃付近・メーカー設定の条件で、あくまで一例
  5. 【氷上性能の仕組み】ウィンターマックス02(WM02)は密着、03(WM03)は除水スピードで差をつけた
    1. WM02の氷上技術|超密着ナノフィットゴムとMAXXグリップパターン
    2. WM03の氷上技術|ナノ凹凸ゴムの突起が水膜を素早く除去
    3. コーナリング|旋回Gは0.114Gから0.127Gへ(11%向上)
  6. 【寿命】ウィンターマックス02(WM02)は03(WM03)よりライフ性能が上|効き持ちは03も継続
    1. WM02のライフ性能|開発担当者は夏タイヤに引けを取らないレベルと説明
    2. WM03のライフ性能|WM02より低下、それでも5,000km×4年の基準は満たす
    3. 効き持ち|どちらも液状ファルネセンゴムで硬化を抑える
  7. 【路面別】WM02とWM03のドライ・雪上・ウェット性能と静粛性の違い
    1. ドライ性能・高速安定性|WM02がわずかに上回る
    2. 雪上性能・シャーベット路面|溝の設計でWM03のランド比アップを補う
    3. ウェット性能|WM02・WM03間の比較データは非公開
    4. 静粛性|パターンノイズ17%低減の新カオスピッチ配列
  8. 【デメリット】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)、買う前に知っておきたい弱点
    1. WM02のデメリット|氷上性能は03に届かず、旧世代のため流通が限られる場合も
    2. WM03のデメリット|ライフ性能はWM02より低く、氷上ではICE Proに上限を譲った
  9. 【価格】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の価格差は同サイズ・同製造年で比べる
    1. WM02の価格|195/65R15で1本8,140円〜、掲載ショップは2024〜2025年製と明記
    2. WM03の価格|195/65R15で1本13,069円〜、98サイズの展開で選びやすい
    3. サイズ展開|軽自動車からミニバンまで対応、ただしWM02は品薄になりやすい
    4. 価格の比べ方|4本総額・製造年・工賃を同じ条件に揃える
  10. 【型落ちになる?】ウィンターマックス03(WM03)と新シリーズICE Proの違い|氷上ブレーキ25%向上
  11. 【Q&A】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)でよくある質問
    1. WM03はWM02より氷上で効く?
    2. WM03は寿命(摩耗)でもWM02より長持ち?
    3. WM02は今から買っても大丈夫?
    4. ICE Proが出た今もWM03を買う意味はある?
    5. WM02とWM03、結局どっちを選べばいい?
  12. 【結論】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の選び方
  13. 【出典】ウィンターマックス02(WM02)・03(WM03)の数値を確認した公式資料
  14. WM02とWM03で迷ったら、名鑑・他社比較・ICE Proまで見て詰めていこう
    1. 02と03をそれぞれ単体で確かめる
    2. 他社主力とぶつけて実力の位置を測る
    3. ダンロップの新シリーズと冬タイヤ全体から俯瞰する

【早見表】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の違いを4項目で確認

結論だけ先に知りたい人向けに、WM02とWM03の差が大きい4項目を並べた。

項目 ウィンターマックス02(WM02) ウィンターマックス03(WM03)
氷上ブレーキ性能 基準(公式試験の制動距離17.6m) WM02比22%向上(制動距離14.5m)
氷上コーナリング性能 基準(旋回G 0.114) WM02比11%向上(旋回G 0.127)
ライフ性能(摩耗寿命) WM03より上 WM02より低下。ただし社内基準の5,000km×4年は満たす
静粛性 基準 パターンノイズ17%低減

※氷上の数値はダンロップ(住友ゴム工業)公表の新品時・WM02比(自社比)。試験条件は195/65R15 91Q、初速20km/h、氷盤路、ヘルスピア倉敷アイススケートリンク。ライフ性能と静粛性は、住友ゴム工業の開発担当者による説明(Car Watch取材、2020年)にもとづく。

【診断】走行エリア・使い方別|WM02とWM03、どっちが向いてる?

細かいスペックより先に、自分の走行環境に当てはめて選びたい人向けの目安を示す。あくまで一般的な傾向で、実際の路面状況は年や地域によって変わる。

  • 【コスト・走行距離重視】非降雪地域・たまの寒波・高速通勤がメイン → WM02
  • 【安全・街乗り重視】都市部で日中溶けて夜間凍る・たまにスキー場へ行く → WM03
  • 【氷上・極寒地重視】北海道・東北・北陸などツルツルの氷盤路や坂道が多い → WM03、氷上を最優先するならICE Pro

【コスト・走行距離重視】非降雪地域・たまの寒波・高速通勤メインならWM02

凍結する日が年に数回程度で、ドライ路面を走る距離のほうが長い人は、ライフ性能が高いWM02が候補になる。氷上性能はWM03に劣るが、めったに凍結路を走らないならその差の影響は小さい。

【安全・街乗り重視】都市部の凍結・たまにスキー場に行くならWM03

日中は溶けて夜間だけ凍るような路面や、交差点・坂道での凍結が多い都市部では、氷上ブレーキ性能が伸びたWM03のほうが止まりやすい。年に数回スキー場へ行く程度の使い方にも合う。

【氷上・極寒地重視】北海道・東北・北陸の氷盤路・坂道が多いならWM03かICE Pro

圧雪・アイスバーンが日常的な地域では、氷上性能を優先したい。WM03でも十分だが、氷上を最優先するなら、2026年に登場したICE Pro(WM03比で氷上ブレーキ性能25%向上)も比較対象に入れておきたい。

【スペック比較】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の発売時期・技術の違い

ダンロップ ウィンターマックス02とウィンターマックス03のスペック比較

まずは、公式リリースで確認できる両モデルの基本情報を整理する。

  • WM02:2016年8月から順次発売、91サイズ、オープン価格。「超密着ナノフィットゴム」と「MAXXグリップパターン」で、発売時に氷上ブレーキ性能をWM01比12%向上させた
  • WM03:2020年8月1日から順次発売、98サイズ(13〜20インチ)、オープン価格。「ナノ凹凸ゴム」を採用し、氷上ブレーキ性能をWM02比22%向上させた
  • 2026年8月:氷上特化の新シリーズ「ICE Pro」が登場。報道ではWM03と併売とされている

WM02は「氷上性能」と「長持ち(効きの長持ち+ライフの長持ち)」の両立をうたって登場した。WM03のリリースでも、WM02は「バランス型のスタッドレスタイヤ」と位置づけられている。

→ もっと詳しく知りたい人はウィンターマックス02の名鑑記事もチェックしてみて。

WM03は、氷上性能を大きく伸ばす方向に設計の重心を移したモデルだ。発売時には「DUNLOP史上最高の氷上性能」(当社商品中)と発表された。

→ もっと詳しく知りたい人はウィンターマックス03の名鑑記事もチェックしてみて。

項目 ウィンターマックス02(WM02) ウィンターマックス03(WM03)
発売時期 2016年8月から順次 2020年8月1日から順次
サイズ数 91サイズ 98サイズ(13〜20インチ)
主な技術 超密着ナノフィットゴム、MAXXグリップパターン、しなやか成分(液状ファルネセンゴム) ナノ凹凸ゴム(MAXXグリップトリガー)、液状ファルネセンゴム
氷上ブレーキ性能の向上率 WM01比12%向上(発売時) WM02比22%向上(新品時)
ライフ性能 WM03より上 WM02より低下(5,000km×4年の社内基準は満たす)
位置づけ バランス型(WM03リリースでの表現) 氷上性能を伸ばした現行モデル(ICE Proと併売)
市場流通・入手性 旧世代・型落ち(195/65R15 91Q・1本最安値8,140円) 現行モデル。13〜20インチの98サイズ(195/65R15 91Q・1本最安値13,069円)

※WM02の12%はWM01比、WM03の22%はWM02比で、基準が違う数値。足し算はできない。WM02発売時の制動距離11.6m(205/55R16、名寄タイヤテストコース)と、WM03リリースでのWM02の制動距離17.6m(195/65R15、倉敷アイススケートリンク)も試験条件が違うので、並べて比べられない。市場流通・入手性の価格は、価格.com調べ、2026年9月22日時点の195/65R15 91Q・1本の最安値。店舗・在庫状況で変動する。

【実走レビュー】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の氷上テスト結果を比較

ウィンターマックス02とウィンターマックス03の氷上テスト

氷上性能の差は、公式試験と第三者の実走レビューの両方で確認できる。

  • 公式試験(195/65R15、初速20km/h、氷盤路):制動距離はWM02が17.6m、WM03が14.5m
  • 氷上コーナリング(旋回G):WM02が0.114G、WM03が0.127G
  • Car Watchの実走レビュー(0℃付近のスケートリンク):約13km/hからのフルブレーキで、WM02は約12m、WM03は7m弱で停止

個人の投稿は、路面・サイズ・車両・使用年数がバラバラで数値として比べにくい。そのためこの記事では、条件が公開されている試験と、媒体の実走レビューを軸にしている。

WM02の氷上テスト|195/65R15・初速20km/hで制動距離17.6m

ウィンターマックス02の氷上ブレーキテスト

WM03のリリースに載っている試験では、WM02の制動距離は17.6m、旋回Gは0.114Gだった。

Car Watchの実走レビューでも、0℃付近の滑りやすい氷でWM02はトラクションが伝わりにくく、フルブレーキ中はABSが作動しっぱなしだったと報告されている。円旋回では、ステアリングを切り始めた時点でグリップを失いやすい感覚があったという。

WM03の氷上テスト|同条件で制動距離14.5m、旋回G 0.127

ウィンターマックス03の氷上ブレーキテスト

同じ試験条件で、WM03の制動距離は14.5m、旋回Gは0.127Gに向上した。メーカーはこの差を、氷上ブレーキ性能22%向上、氷上コーナリング性能11%向上と表している。

制動距離そのものの短縮率に直すと約18%(3.1m短縮)になる。「22%」とは指標が違う数字なので、他の記事やデータと比べるときは、同じ指標同士で揃えたい。

Car Watchの実走レビューでは、同じ約13km/hからのフルブレーキでWM03は7m弱で停止し、旋回時もステアリングの手応えがしっかり出ていたと報告されている。

実走レビューの読み方|0℃付近・メーカー設定の条件で、あくまで一例

スケートリンクで行う氷上実走レビュー

Car Watchのレビューは、氷が溶け出して一番滑りやすい0℃付近をメーカー側が設定した条件で、スケートリンクのみ、1回の試乗結果だ。公式の22%より大きな差が出たのは、この条件の影響が大きいと考えられる。

編集部としてこの結果を読み解くと、0℃付近のように氷の表面に水膜ができやすい条件でこそ、ナノ凹凸ゴムによる除水効果の差がもっとも出やすいと考えられる。気温がさらに低く水膜が少ない路面では、この差は縮まる可能性がある。

実際の道で同じ差が出るとは限らない。実走レビューは「WM03のほうが氷上でトラクションと手応えが上」という方向性の裏づけとして受け取るのが安全だ。

【氷上性能の仕組み】ウィンターマックス02(WM02)は密着、03(WM03)は除水スピードで差をつけた

ウィンターマックス03のナノ凹凸ゴムによる氷上グリップ

氷上で滑る原因は、路面の水膜だ。WM02とWM03は、この水膜への向き合い方が違う。

  • WM02:ゴム全体は強く、接地面だけを柔らかくする「超密着ナノフィットゴム」で氷の細かな凹凸に密着。サイピング(MAXXシャープエッジ)を増やしたMAXXグリップパターンでエッジ効果も高めた
  • WM03:ナノ凹凸ゴムの微細な突起が水膜にいち早く到達して除水を速め、氷に密着する時間を増やす。トレッドのランド比を上げて接地面積も広げた

WM02の氷上技術|超密着ナノフィットゴムとMAXXグリップパターン

WM02は、シリカの分散性を高めた超密着ナノフィットゴムと、サイピングを増やしたMAXXグリップパターンの組み合わせで、WM01比の氷上ブレーキ性能12%向上を実現した。

さらに、経年でゴムが硬くなるのを抑える「しなやか成分」を配合し、氷上性能を長く保つ設計にしている。

WM03の氷上技術|ナノ凹凸ゴムの突起が水膜を素早く除去

WM03のナノ凹凸ゴムには「MAXXグリップトリガー」が配合されている。水と反応して溶ける性質を持ち、トレッド表面に微細な凹凸をつくる。この凹凸が除水を速め、限られた接地時間のなかで氷に密着できる時間を増やす仕組みだ。

トレッドパターンも見直され、WM02よりランド比が上がっている。溝が減る分の雪上性能は、溝底の「シングルスロープ」などで補っている。

コーナリング|旋回Gは0.114Gから0.127Gへ(11%向上)

ウィンターマックス02と03の氷上コーナリング性能

氷上コーナリングの公式試験は、ハンドル角を360度に固定してゆっくり加速し、最大の旋回Gを測る方法だ。WM02の0.114Gに対して、WM03は0.127Gだった。

ブレーキだけでなく、曲がるときの氷上グリップもWM03のほうが上になる。

【寿命】ウィンターマックス02(WM02)は03(WM03)よりライフ性能が上|効き持ちは03も継続

ウィンターマックス02と03のライフ性能(摩耗寿命)

寿命は「摩耗して溝がなくなるまでの長さ(ライフ性能)」と「氷上での効きが続く期間(効き持ち)」に分けて見ると、違いがはっきりする。

  • ライフ性能:WM02が上。WM03は氷上性能を優先した分、WM02より低下している(開発担当者の性能比較チャート)
  • 社内基準:WM03もダンロップがロングライフの目安とする「5,000km×4年」は満たす
  • 効き持ち:WM03はWM02以上。ナノ凹凸が摩耗後も出現し続け、液状ファルネセンゴムがゴムの硬化を抑える

WM02のライフ性能|開発担当者は夏タイヤに引けを取らないレベルと説明

住友ゴム工業の開発担当者は、WM02のライフ性能について、夏タイヤに引けを取らないほど高かったと説明している。WM03の開発では、そのライフ性能の余裕を氷上性能に振り分けたという。

WM02は発売時に「ライフの長持ち」をうたっており、寿命重視で選ぶ理由が今も残っているモデルだ。

WM03のライフ性能|WM02より低下、それでも5,000km×4年の基準は満たす

Car Watchの取材では、WM03のライフ性能はWM02より低く、ドライ性能と雪上性能もわずかにWM02が上回ると説明されている。一方で、ダンロップがロングライフの基準とする5,000km×4年は満たしているとされる。

Car Watchのレビューでも、耐摩耗性能はWM02より落ちるものの社内基準は満たすと報告されている。「WM03もWM02と同じくらい長持ち」とまでは言えない点は押さえておきたい。

効き持ち|どちらも液状ファルネセンゴムで硬化を抑える

ウィンターマックスの効き持ちとロングライフの基準

タイヤは経年でオイルが抜け、ゴムが硬くなって氷上性能が落ちていく。ウィンターマックスは、WM02の時点からクラレ製の液状ファルネセンゴムを採用してこの硬化を抑えてきた。

WM03はこれに加えて、摩耗しても凹凸構造が繰り返し現れるナノ凹凸ゴムを採用した。公式リリースでは、WM02以上の効き持ちを実現したとしている。

なお、5,000km×4年は社内の基準で、寿命を保証する数字ではない。実際の寿命は、走行距離・保管環境・空気圧・路面状況で変わる。

【路面別】WM02とWM03のドライ・雪上・ウェット性能と静粛性の違い

氷上以外の性能は、WM03で大きく逆転したわけではない。開発担当者の説明では、次のような差になっている。

  • ドライ・雪上:WM02がわずかに上。一般的な使い方では気づきにくいレベルと説明されている
  • ウェット:両モデルとも改善をうたっているが、WM02とWM03を直接比べた公式データは確認できなかった
  • 静粛性:WM03が向上。ピッチ数を増やし、新カオスピッチ配列でパターンノイズを17%低減

ドライ性能・高速安定性|WM02がわずかに上回る

WM03はコンパウンドが柔らかく、ランド比も高い。そのぶんドライ性能は、WM02のほうがわずかに上回る。開発担当者は、一般的に使っていて気づかないレベルに収めていると説明している。非降雪地域でドライ路面を走る距離が長い人には、この差は判断材料の一つになる。

雪上性能・シャーベット路面|溝の設計でWM03のランド比アップを補う

WM03はWM02よりランド比(接地面積の割合)を上げた分、溝が減っている。雪上性能もWM02がわずかに上回るとされるが、WM03は溝底の「シングルスロープ」や十字に交わる溝で雪をつかむ力を補う設計になっている。開発担当者は、この差も一般的な使用で気づきにくいレベルとしている。

ウェット性能|WM02・WM03間の比較データは非公開

WM02の発売リリースでは、氷上性能に加えて雪上・ウエット・シャーベット・ドライなど「さまざまな路面における性能」の向上がうたわれている。ただし、WM02とWM03のウェット性能を直接比較した公式データは確認できなかった。雨の日の性能を重視する場合は、この記事の数値だけで判断せず、購入前にダンロップ公式サイトの製品情報を確認したい。

静粛性|パターンノイズ17%低減の新カオスピッチ配列

WM03は、ブロック数とピッチ数を増やし、溝が狭くなる方向に設計することでパターンノイズの騒音エネルギーを下げている。さらに、ピッチの並びをシミュレーションで複雑にする「新カオスピッチ配列」で、音のピークを抑えた。この配列は、ダンロップの夏タイヤ「エナセーブ RV505」の技術を冬タイヤに応用したものだ。

ここでの17%はパターンノイズに関する数値で、車内で感じる静かさは、路面・車種・摩耗状態で変わる。

【デメリット】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)、買う前に知っておきたい弱点

比較検討の段階では、良い点より弱点のほうが判断材料になる。両モデルの弱点を分けて整理した。

WM02のデメリット|氷上性能は03に届かず、旧世代のため流通が限られる場合も

  • 氷上ブレーキ性能はWM03より低い(公式試験の制動距離17.6m対14.5m)
  • 氷上コーナリング性能もWM03より低い(旋回G 0.114対0.127)
  • 2016年発売の旧世代モデルで、サイズによっては流通在庫が限られる場合がある
  • 製造から年数がたった在庫品は、ゴムの硬化が進んでいる可能性がある

WM03のデメリット|ライフ性能はWM02より低く、氷上ではICE Proに上限を譲った

  • ライフ性能はWM02より低い(5,000km×4年の社内基準は満たす)
  • ドライ性能と雪上性能は、WM02よりわずかに低い
  • 氷上性能はICE Proで上回られた(ICE ProはWM03比で氷上ブレーキ25%、コーナリング9%向上)
  • 2020年発売で、発売から年数がたっている

【価格】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の価格差は同サイズ・同製造年で比べる

ウィンターマックス02と03の価格比較

WM02とWM03は、どちらもメーカー希望小売価格が設定されていないオープン価格だ。ここでは、公式試験にも使われている195/65R15 91Qサイズで、価格.comの掲載価格を実際に調べた。

  • WM02(195/65R15 91Q・1本):最安値8,140円(価格.com調べ、2026年9月22日時点)
  • WM03(195/65R15 91Q・1本):最安値13,069円(価格.com調べ、2026年9月22日時点)
  • 1本あたりの差額は約4,929円。4本に単純換算すると約2万円の差になる(送料・工賃・本数割引は含まない概算)

※上記は2026年9月22日時点、195/65R15 91Qサイズ・1本価格での比較。価格.comの掲載価格は店舗・在庫状況で日々変動するため、購入時はその時点の価格を確認してほしい。ほかのサイズでは価格差が変わる。

WM02の価格|195/65R15で1本8,140円〜、掲載ショップは2024〜2025年製と明記

WM02は2016年発売で、2020年に後継のWM03が登場した旧世代のモデルだ。今回確認した195/65R15 91Qの最安値ショップでは、「2024〜2025年製」と製造年が明記されていた。10年前の在庫というわけではないが、現行モデルのWM03と比べると製造から数年たっている。

注意:WM02はすでに生産・出荷が終了した旧世代モデルだ。価格が安いショップほど、製造年が古い在庫を抱えている可能性がある。購入前は、商品ページや店舗の説明に製造年週の記載があるか確認し、書かれていなければショップに直接問い合わせよう。経年でゴムが硬くなると、スタッドレスとしての氷上性能を十分に発揮できない場合がある。

サイズによっては、そもそも新品の在庫が見つからないこともある。

WM03の価格|195/65R15で1本13,069円〜、98サイズの展開で選びやすい

WM03は13〜20インチの98サイズをそろえるため、サイズの選択肢が広い。今回確認した195/65R15 91Qでは、2026年製という表記のショップもあった。2026年8月にICE Proが登場し、WM03は併売となっている。

サイズ展開|軽自動車からミニバンまで対応、ただしWM02は品薄になりやすい

WM02は91サイズ、WM03は13〜20インチの98サイズを展開しており、どちらも軽自動車からミニバンまで幅広いサイズに対応する設計だ。ただし、現行モデルのWM03に対して、旧世代のWM02は生産・出荷の終了によりサイズごとの品薄・欠品が起きやすい。希望のサイズが今も流通しているかは、購入前に店舗や通販サイトで確認しておこう。

価格の比べ方|4本総額・製造年・工賃を同じ条件に揃える

ウィンターマックス02と03の同サイズ価格チェック

この記事で確認したのは195/65R15・1本の最安値だけだ。実際に購入するときは、次の手順で自分のサイズの総額を確認しよう。

  • タイヤサイズを決めて、WM02とWM03を同じサイズで検索する
  • タイヤ側面の製造年週(4桁の数字)を確認する
  • 4本の合計金額に、取り付け工賃・廃タイヤ処分料を足した総額で比べる

今回調べた1本価格の差額(約4,929円、195/65R15の場合)を、氷上の制動距離3.1m短縮(公式試験)にどれだけの価値があるかで判断すると、迷いにくい。

【型落ちになる?】ウィンターマックス03(WM03)と新シリーズICE Proの違い|氷上ブレーキ25%向上

2026年8月、ダンロップは氷上特化の新シリーズ「ICE Pro」を発売した。WM03の位置づけが気になる人向けに、公式発表の内容を整理する。

  • ICE Pro:2026年8月から順次発売、99サイズ(13〜22インチ)。WM03比で氷上ブレーキ性能25%、氷上コーナリング性能9%向上
  • 開発の方向性:全方位の性能バランスから舵を切り、氷上性能と相反する一部の性能を犠牲にした
  • WM03の扱い:webCGの報道では、スタッドレスタイヤとしてWM03と併売とされている

ICE Proは、あらゆる路面に対応する次世代オールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER」(2024年発売)の登場を受けて、スタッドレスの役割を氷上に絞った商品だ。webCGは、犠牲になる性能としてライフ性能(耐摩耗性)を挙げている。

つまりWM03は、氷上性能を伸ばしながらライフや雪上・ドライも保った「バランス寄り」のポジションで残る形になる。氷上性能を最優先するならICE Pro、バランスと使い勝手を重視するならWM03、という選び分けだ。

→ もっと詳しく知りたい人はウィンターマックス アイスプロの名鑑記事もチェックしてみて。
※ICE Proの25%・9%は、ダンロップ公表のWM03比(自社比)。

【Q&A】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)でよくある質問

ウィンターマックス02と03のよくある質問

WM02とWM03で迷ったときに出やすい疑問を、公式データにもとづいて答える。

WM03はWM02より氷上で効く?

A. 効く。公式試験(195/65R15、初速20km/h、氷盤路)で、制動距離はWM02の17.6mに対してWM03は14.5m。氷上ブレーキ性能は22%、氷上コーナリング性能は11%向上している(旋回Gは0.114Gから0.127G)。数値は新品時の自社比だ。

WM03は寿命(摩耗)でもWM02より長持ち?

A. そうとは言えない。開発担当者の説明では、ライフ性能はWM02が上で、WM03は氷上性能を優先した分だけ低下している。WM03もダンロップがロングライフの基準とする5,000km×4年は満たす。氷上性能が続く「効き持ち」は、WM03がWM02以上とされている。

WM02は今から買っても大丈夫?

A. 使い方次第だ。氷上性能はWM03に劣るので、凍結路や坂道、交差点での停止が多い人はWM03のほうが安心度は高い。凍結の機会が少なく、ライフ性能を重視するなら選択肢に残る。旧世代(2016年発売)なので、購入前にタイヤ側面の製造年週を確認したい。

ICE Proが出た今もWM03を買う意味はある?

A. ある。ICE Proは氷上に特化した設計で、氷上ブレーキ性能はWM03比25%向上だが、一部の性能を犠牲にしている。WM03は併売されていて、氷上性能とライフ・雪上・ドライのバランスを取りたい人に向く。氷上を最優先するならICE Proが選択肢になる。

WM02とWM03、結局どっちを選べばいい?

A. 氷上の止まりやすさ・曲がりやすさを重視するならWM03。凍結路の走行が少なく、ライフ性能と購入価格を重視するならWM02。価格は同サイズ・同製造年で比べてから決めたい。氷上最優先ならICE Proも比較に入れよう。

【結論】ウィンターマックス02(WM02)と03(WM03)の選び方

ウィンターマックス02と03の選び方

WM02とWM03の差は、氷上性能とライフ性能のどちらに重心を置くかに集約される。

  • WM03向き:凍結路・坂道・交差点で止まる場面が多い人。氷上ブレーキ22%向上と静粛性の向上を取りたい人
  • WM02向き:凍結の機会が少なく、ライフ性能を重視する人。同サイズ・同製造年でWM03より価格が下がる場合
  • ICE Pro向き:氷上性能を最優先し、ライフ性能などを割り切れる人

WM02は、ライフ性能の高さと効きの長持ちで選ばれてきたモデルだ。氷上性能はWM03に劣るため、使う環境を限って選ぶのが現実的だ。今の実売価格やサイズ在庫は、下のリンクから確認できる。自分の使っているサイズが残っているかも、あわせてチェックしておこう。

WM03は、氷上ブレーキ性能と氷上コーナリング性能を伸ばし、静粛性も向上させたモデルだ。ライフ性能と、ドライ・雪上のわずかな差というトレードオフはあるが、凍結路を走る頻度が高い人には、WM02より氷上での余裕が大きい。現在の価格帯とサイズ在庫は、下のリンクから確認できる。

どちらを選ぶ場合も、走る環境(凍結路の頻度・年間走行距離)と、同サイズ・同製造年での価格を確認してから決めたい。

【出典】ウィンターマックス02(WM02)・03(WM03)の数値を確認した公式資料

この記事の数値は、次の資料で確認している。

※ライフ性能・静粛性・ドライ/雪上の差は、住友ゴム工業の開発担当者の説明をCar Watchが取材した内容にもとづく。数値は新品時・自社比の値で、使用条件によって変わる。価格は価格.com掲載の195/65R15 91Q・1本の最安値で、店舗・在庫状況・時期によって変わる。

WM02とWM03で迷ったら、名鑑・他社比較・ICE Proまで見て詰めていこう

ウィンターマックス02と03の関連記事

WM02とWM03で氷上22%向上とライフ性能の差があることは、本文で整理できたはずだ。ここからは、両モデルそれぞれの名鑑、他社主力との位置関係、そして2026年に出たICE Proまで見ていこう。

02と03をそれぞれ単体で確かめる

他社主力とぶつけて実力の位置を測る

ダンロップの新シリーズと冬タイヤ全体から俯瞰する

タイトルとURLをコピーしました